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「人工肛門が外れてしまって」コンビニのレジ列で決死の訴え オストメイト女性が明かす当事者の苦悩

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

多目的トイレに設置されたオストメイト用設備(写真はイメージ)【写真:写真AC】
多目的トイレに設置されたオストメイト用設備(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「オストメイト」という言葉をご存知でしょうか。病気や事故などにより本来の排泄器官が使えなくなり、腹部に排泄のためのストーマ(人工肛門)を開けた人を指す言葉で、近年は多目的トイレなどを中心にオストメイト用設備の整備が進められています。ストーマから流れ出た排泄物は専用のパウチにためられますが、パウチがいっぱいになったり、装具がはずれて排泄物が外に漏れ出てしまうことも……。本来の肛門とは違い括約筋がないため、自分の意思では排泄を止められないという事情があります。外出中にストーマ漏れを起こし、近くのコンビニに駆け込んだというオストメイトの女性に、当事者の苦悩と理解ある周囲への感謝の思いを聞きました。

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外出中にストーマ漏れを起こし、近くのコンビニに駆け込んだ体験談を投稿

「野外でストマ漏れ……近くのコンビニに駆け込むもおトイレが使用禁止になっていた。レジの店員さんに事情を説明したい。けど私の番が来るまでもちろん店員さんは忙しい。順番も守りたかったけどストマの出力は止まらない」

 今月上旬、SNS上に投稿されたオストメイト当事者の体験談。投稿では、ストーマ漏れという緊急事態のために駆け込んだコンビニでの店員とのやり取りや当時の心境が詳細に記されています。

「『すみません』 横から声をかけさせてもらった。『少々お待ちください』 そりゃそうだ。本当は待つべきだ。店員さんの手があくまで待った。もう漏れてるのだからあがいても仕方がない。その間、どう伝えたら1番店員さんにも周りにもこの切迫した状況が伝わるかと考えた。『すみません。緊急なのですが、おトイレを貸してほしいです』 少しきつめの視線が返ってきた」

 緊迫した状況のなか、なかなか意図が伝わらず、ついに女性は「人工肛門が外れてしまったので」「着替えと交換をさせてほしいです」と訴えたそう。続く投稿では「すぐに店員さんは事情を察してくれて『何か必要な物はありますか?』と聞きながらおトイレへ誘導してくれた。心から感謝。助けられた。次の交換用のTシャツを買いお礼を言うとほっとした顔をして会釈してくれた」と事のてん末がつづられています。

 投稿は拡散。「大変でしたね…。最近のコンビニは使用禁止のところも多いのでつらいですよね」「私も友人が着けるまでは全く知らなかったです」「ガソリンスタンドに駆け込んだことあります。過敏性腸症候群です。遠くの外出が出来ないです」「コンビニにもオストメイト対応トイレが増えるといいなと思います」など、当事者を含めさまざまな反応が寄せられています。

 投稿者は50代の女性で、北海道・札幌で日本酒と日替わりおばんざいのお店を経営しているobanzai_okanさん。2度のがんやリンチ症候群などの病歴があり、横行結腸がんの際にストーマを開設したといい、「外出先での漏れのトラブルはあります。私の場合、手術によりお腹に凹凸ができたことでパウチの接着面に隙間ができやすく、便が緩く勢いよく出た時に接着面が対応しきれず漏れてきます。その都度、着替えとパウチ交換で対応しています。まだストーマ開設4か月目なので、試行錯誤中です」と日々の苦労を語ります。

「まだまだストーマやオストメイトという言葉を知らない人はたくさんいます。一方、『人工肛門』と言えば、ある程度伝わりますが、使用者としてはなかなか重い言葉で、口にしなければならないことには少しつらさもあります。店員さんの忙しさや、他のお客様の気持ちなども考えて心苦しくなりつつも、漏れ続ける便を阻止できない歯がゆさ、オストメイト、ストーマという言葉の認知度を上げたいという思いで投稿しました」と投稿者。

 一連の反響については、「オストメイトは国内に21万人いると言われており、その数から比べるとまだまだ認知も理解も低いと思います。理解してとは言いませんので、まずは『ストーマってなに?』という関心が少しでも広まればいいなと思います」と話しています。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)