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「三角食べ」は時代遅れでマナー違反? 学校で教わった人も…栄養士に聞く、今の「食べ方」の考え方
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ごはん、おかず、汁物などを交互に少しずつ食べていく「三角食べ」。子どものころ、行儀の良い食べ方として教わった人もいるでしょう。一方、近年は食育に対する考え方も変化し、食べる順番を意識したさまざまな方法も知られるようになりました。かつて推奨された「三角食べ」は、今ではもう古いのでしょうか。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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地域によっては学校で教わった世代も
地域や世代によっては、学校で「三角食べ」をするように指導された方もいるでしょう。これは、交互に食べずに、まずはごはんを食べ切り、次はおかず、最後にみそ汁を飲み干すなどと好きなもの優先させて食べる「ばっかり食べ」を避け、主食、主菜、副菜などをバランスよく食べることを目的として推奨された食べ方です。
また、昔は「残さず食べる」ことが重視され、苦手なものが最後に残る傾向がある「ばっかり食べ」よりも、「三角食べ」はごはんやおかず、汁物を交互に味わうことで、味を調和させ食べ残しを減らすと考えられていました。
近年は「三角食べ」を勧めることは少なくなりましたが、決して時代遅れやマナー違反となる食べ方ではありません。それぞれをまんべんなく食べ進めていくため、残さず食べ切ることができなくても、栄養が偏りにくくなるメリットがあります。
食育の観点では、楽しく食べる時間を育むことが大切です。食べる順番や方法を厳しく決めるのではなく、さまざまな料理を味わう機会をつくることを意識しましょう。
健康管理の観点からは「野菜」「たんぱく質」ファースト
一方で、健康管理の観点では、何を先に食べるかを意識した「野菜ファースト」や「たんぱく質ファースト」をよく見聞きするようになりました。
血糖値が気になる方や減量をしたい方には「野菜ファースト」。野菜に多い食物繊維は、糖質の消化・吸収をゆるやかにするため、野菜を先に、その後におかずやごはんなどを食べると、食後血糖値の急上昇を抑えやすいと考えられています。ほぼカロリーゼロの食物繊維は満腹感を得やすく、食べすぎ防止にもつながるでしょう。
「たんぱく質ファースト」は、とくに食が細くなり、サルコペニアが気になる高齢者の方に向く食べ方です。サルコペニアとは、加齢などによって筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下した状態をいいます。
高齢になると胃腸の働きが衰え食事量が減り、たんぱく質が不足しやすくなる傾向があります。そこで、肉や魚、卵、大豆製品など、たんぱく質を多く含む食品を先に食べることで、優先すべき必要な栄養素をしっかり摂取するという考え方です。
目的や場によって適した食べ方を
かつては、「三角食べ」や「残さず食べる」ことが良い食べ方として広く教えられてきました。しかし現在は、すべての人に同じ食べ方が適しているとは限らないと考えます。年齢や健康状態、目的によって適した食べ方はさまざま。情報に踊らされずに、自分に合った食べ方を知ることが大切です。
会席料理や西洋料理など一品ずつ提供される場では、料理が出される順番に沿って味わうのが基本です。食事マナーの観点では、自分だけでなく、一緒に食べる人や周囲の人も心地よく過ごせるよう心がけましょう。
(Hint-Pot編集部、和漢 歩実)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾