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猫も発症する「フィラリア症」 飼い主の約75%が“予防していない” 重篤な症状や突然死を招くことも
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フィラリア症は犬では有名ですが、猫にも感染し、時に重篤な症状や突然死を招くこともある危険な病気です。株式会社エトレ(代表取締役社長:呉羽伊知郎)が運営するペット情報WEBメディアの「PetLIVES(ペットライブス)」は、猫の飼い主を対象に「猫のフィラリア症」に関するアンケート調査を実施。約75%の飼い主が「フィラリア症予防をしていない」と回答していることが分かりました。
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フィラリア症を認知していない飼い主は約3割
調査は、ペットライブス読者で猫を飼っている方を対象にWEBアンケートで実施し、894の回答を得ました。「愛猫の主な飼育場所」は「室内のみ」が87.6%と圧倒的多数を占めています。病気の感染やご近所トラブルを避けるために「完全室内飼育」が推奨されていますが、今や当たり前のこととして定着しているようです。
「猫がフィラリア症に感染することを知っていますか?」。この問いに対して「よく知っている」は22.4%にとどまり、「なんとなく知っている」の48.8%が最多となりました。一方、「知らなかった」(24.5%)と「そもそもフィラリア自体を知らない」(4.3%)を合わせて、約3割が猫のフィラリア症を認知していないことが分かりました。また、認知率(よく知っている+なんとなく知っている)を飼育環境別にみると、「室内のみ」(72.0%)の人の方が「屋外に出すことがある」(64.9%)人より知識を持っているという結果になりました。
寄生虫対策の実施状況を尋ねたところ、「フィラリアと外部寄生虫の両方に効くタイプ」を使用は25.4%、「外部寄生虫(ノミ・マダニ)に効くタイプ」の薬を使用は23.4%、「最近1年間に寄生虫対策の薬は投与していない」は51.2%でした。約75%がフィラリア症予防をしておらず、約半数がフィラリアのみならず寄生虫対策をしていないことが分かりました。
飼育環境別に見ると、屋外に出す機会の多い人ほど、寄生虫対策、とくにノミ・マダニ対策を行っている傾向があり、最も実施率が低いのは「室内のみ」の方でした。フィラリア症の知識があるにもかかわらず予防策を講じていないのは、「室内飼育だから大丈夫」という油断からのようです。
アメリカの研究機関によって、フィラリアに感染している猫の約27%が「完全室内飼育」であったという調査結果が報告されています。この事実を伝えた上でフィラリア症予防の実施意向を尋ねたところ、「ぜひ予防したい」が35.8%と「ほかの寄生虫予防と同時に、手軽にできるなら予防したい」の61.4%を合わせて、計97.2%が予防意向を示しました。
猫のフィラリア症も、感染リスクに関する適切な情報が得られれば、飼い主さんの予防意識は格段に高まることが分かりました。正しい情報を得て、いつまでも健康に愛猫を育てていきたいですね。
(Hint-Pot編集部)