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食中毒の予防は買い物から注意! 家庭で気を付けたい6つのシーンとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

家庭内で注意すべきポイントを押さえ、食中毒の予防を(写真はイメージ)【写真:写真AC】
家庭内で注意すべきポイントを押さえ、食中毒の予防を(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 8月は、厚生労働省が定める「食品衛生月間」です。日本の夏は高温・多湿。食中毒菌が増える絶好の条件が揃っており、細菌性の食中毒が多発しやすい環境です。さらに今年は、新しい生活様式となり、家で自炊する人やテイクアウトが増えた人も多いようです。日頃から気を付けているという人も、改めて食中毒の予防法をおさらいしましょう。

 ◇ ◇ ◇

「付けない」「増やさない」「やっつける」が3原則

 食中毒は「細菌」と「ウイルス」の2つが主な原因となります。夏場に多い細菌性の食中毒に絞って説明しましょう。食べ物の中で増殖した細菌が、その食べ物を食べることで一緒に体内に取り込まれ悪さをすることが、細菌性の食中毒の特徴です。

 細菌性の食中毒で代表的なものは、腸管出血性大腸菌(O157やO111など)やカンピロバクター、サルモネラ属菌など。厚生労働省の調べによると、令和元年の食中毒の総患者数は約1万3000人。そのうち36.6%は細菌が原因になっています。

 政府広報オンラインによると、細菌が原因の食中毒予防の原則は「細菌を食べ物に『付けない』、食べ物に付着した細菌を『増やさない』、食べ物や調理器具に付着した細菌を『やっつける』」の3つ。さらに、その3つの原則を家庭で食事をする場合に当てはめ、6シーンで注意のポイントをまとめています。

 
1、買い物
・購入時は消費期限を確認
・肉や魚などの生鮮食品や冷凍食品は最後に買う
・肉や魚などは汁が他の食品に付かないように分けてビニール袋に入れる
・寄り道をしないで、すぐに帰る

 7月1日からのレジ袋有料化に伴い、エコバッグを使用する機会が増えています。エコバッグを清潔に保つことも大切なポイント。また、エコバッグに保冷機能があるからといって、長時間の寄り道をしないよう気を付けましょう。

 
2、家庭での保存
・冷蔵や冷凍の必要な食品は、持ち帰ったらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に保管する
・肉や魚はビニール袋や容器に入れ、他の食品に肉汁などがかからないようにする
・肉、魚、卵などを取り扱う時は、取り扱う前と後に必ず手指を洗う
・冷蔵庫は10度以下、冷凍庫は-15度以下に保つ
・冷蔵庫や冷凍庫に詰めすぎない(詰めすぎると冷気の循環が悪くなる)

 冷蔵庫に食品を詰めすぎないことは食中毒の予防に限らず、食材を探す時間が短縮されたり、庫内の冷えが良くなり節電されたりと“一石三鳥”です。肉や魚は、ドリップで他の食品が汚染されないよう最下段で保存するようにしましょう。また、冷蔵庫内の温度設定が高すぎないか、頻繁に扉の開閉をしていないかも見直してみましょう。

 
3、下準備
・調理の前に石けんで丁寧に手を洗う
・野菜などの食材を流水できれいに洗う(カット野菜もよく洗う)
・生肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べるものや調理の済んだものにかからないようにする
・生肉や魚、卵を触ったら手を洗う
・包丁やまな板は肉用、魚用、野菜用と別々に揃えて使い分けると安全
・冷凍食品の解凍は冷蔵庫や電子レンジを利用し、自然解凍は避ける
・冷凍食品は使う分だけ解凍し、冷凍や解凍を繰り返さない
・使用後のふきんやタオルは熱湯で煮沸した後しっかり乾燥させる
・使用後の調理器具は洗った後、熱湯をかけて殺菌する(特に生肉や魚を切ったまな板や包丁)。台所用殺菌剤の使用も効果的

 調理中に何度も触れる蛇口周りは特に注意。こまめに除菌をしたいところです。また、この時期は、シンクに洗い物を溜めて一晩置いておくのはNG。たわしやスポンジも消毒をしたり、風通しの良い場所に吊るしたりして、よく乾燥させてください。

 
4、調理
・調理の前に手を洗う
・肉や魚は十分に加熱。中心部を75度で1分間以上の加熱が目安

 湿気が溜まりやすいキッチンは、こまめな換気が大切。調理中は水蒸気も大量に発生するため、換気扇は忘れずに回してください。水を使ったら、飛び散った水分を拭き取っておくのも効果的です。

 
5、食事
・食べる前に石けんで手を洗う
・清潔な食器を使う
・作った料理は、長時間室温に放置しない

 人の手を介して、細菌などは広がります。調理後もしっかりと手を洗いましょう。アルコールを噴霧する場合はしっかりと水分を取り、乾燥させてから。水分が残った状態だと、除菌力が弱まることがあります。

 
6、残った食品
・残った食品を扱う前にも手を洗う
・清潔な容器に保存する
・温め直す時も十分に加熱
・時間が経ちすぎたものは思い切って捨てる
・ちょっとでも怪しいと思ったら食べずに捨てる

 夏場はゴミの捨て方に困る時期。新聞紙やチラシでくるんだり、度数の高いアルコールをスプレーしたりなどすると、臭いが出にくくなるようです。細菌を含んだ汁などが漏れ出さないよう、しっかりと捨てましょう。

 さらに今年は、テイクアウトやデリバリーを利用して食事をする人も増加。中食の際にも必ず手を洗い、なるべく早く食べ切り、翌日まで残さないことを徹底してください。

 
参照、一部引用:政府広報オンライン「食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」
https://www.gov-online.go.jp/featured/201106_02/index.html

(Hint-Pot編集部)