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「言ってくれれば…」と言う夫 家事分担のモヤモヤを晴らす一言を描いた漫画に称賛 「逆にすると気付くことがある」
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家事の主導権をパートナーにしたところ「名もなき雑務」の負担が軽減
夫婦共働き世帯は増加の一途。ある調査によれば、夫婦ゲンカの原因1位は家事分担という結果もあるほど、現在は男女協力し合って家事をこなすことが求められています。夫婦で何度も家事分担について揉める中で、ふと気が付いた「たったある一言」で、夫の意識が劇的に変わったというエッセイ漫画が大きな話題となっています。ツイッターやnoteで公開する、心が軽くなる漫画が人気の作者コジママユコ(@cotori9)さんに漫画を描いたきっかけや、その後について聞きました。
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結婚3年目になるというコジマさんご夫婦。入籍するまで、働きながらそれぞれ一人暮らしをしていたため、お互いに家事は一通りできるそう。そのため一緒に暮らし始めた頃は、基本的には家事負担は半々で……と考えていたといいます。
しかし、具体的に担当を決めてもお互い仕事をしているため、帰宅時間は日によってバラバラ。単純な割り振りではうまくいかず、いつしか曖昧な分担になっていたと話します。
家事分担を決めておくと、やるべきことが決められているので分かりやすく、特に時間通り帰宅できる人にとっては、ルーティンが固まりやすいといったメリットがあります。
その一方で、お互いが決まった役割以外のことはまったくやらなくなってしまったり、やれる時にやれる方が……と思っていると、いつの間にかどちらかの負担が大きくなっていたり、逆にどちらもやらず家の中が荒れてしまったりと、人によっては向いていない場合も。
コジマさん夫婦の場合は、2人で思い描く家事のイメージに大きな相違があったため、家事は時間をかけて一気にやる派の夫に比べ、意識しないうちにコジマさんが日々の「名もなき雑務」を請け負う形になってしまったようです。
そうして仕事と家事に追い詰められ、感情が爆発してしまうことも。夫からは「言ってくれたら家事をやるよ」と言われますが、コジマさんの小さな不満が溜まる一方でした。「同じようにパートナーに言われて、モヤモヤしている人はたくさんいらっしゃると思い『悩む人の参考になれば……!』と思って、今回の漫画を描きました」とコジマさん。
ある時、家事分担に対する不平を夫に訴えていたところ、今度は「そんなに家事つらいなら俺がやるからさ……」と言われてしまいます。「そうじゃないんだ~」と涙を流すコジマさん。家事ができないわけでも、やりたくないわけでもないのに、というもどかしさが伝わってきます。そこで突然気が付いたのが次の提案でした。
「立場逆にしてみない? わたし……家事言ってくれたらやるから」
その言葉を聞いて、ピーンと何かを感じる夫。この一言がきっかけで、夫の家事スタイルは劇的に変化しました。
コジマさんの夫に、その提案についてどう感じたか聞いてみたところ、実のところは聞いた時点ではあまりピンと来ていなかったそう。しかし、「自分が主導することになって、改めて家事の工程の多さを実感しました」と話します。
漫画を公開したところ、「目からウロコだった」「なるほど!」「たしかに立場を逆にすると気付くことがある」など、女性のみならず男性からもたくさんの好意的な感想が寄せられました。
「共働きの家庭が多い今は、家事は妻だけの仕事ではなく、夫婦の仕事だととらえることが大事だと思います。この漫画が、夫婦で話し合うきっかけになればとてもうれしいです」
家事分担型であっても、どちらかが主導権を握る方法であっても、うまくいくかは人それぞれ。心地よく共同生活をしていくには、こうした体験談を参考に、パートナーと自分の性格に合わせた方法を見つけていくのが一番の正解なのでしょう。
(Hint-Pot編集部)