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エリザベス女王 ウイリアム王子に“夢の仕事”を諦めさせた理由 将来の国王の重大責任

著者:森 昌利

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エリザベス女王とウイリアム王子【写真:AP】
エリザベス女王とウイリアム王子【写真:AP】

ヘリのパイロットとして空軍残留希望も2013年に退役

 ウイリアム王子といえば、父チャールズ皇太子に続く英王位継承権2位の王子。エリザベス女王から父を挟んで、確実に将来の英国王となる存在である。だからこそ、責任の重さから「夢だった仕事」を祖母エリザベス女王の反対によって諦めなければならなかった過去があった。

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 英大衆紙「デイリー・スター」は、6月に英民放「チャンネル5」で放送されたウイリアム王子夫妻のドキュメンタリー「William and Kate:Too Good to be True」の一部を紹介。出演した王室専門家のサイモン・ヴィガー氏によると、ウイリアム王子は軍隊での任務を続けたいと希望していた。

 ヴィガー氏は番組で、「ウイリアム(王子)は軍隊にとどまりたくてたまらず、もちろんヘリパイロットとしても訓練を受けました」と証言。だが、結局は最前線付近での任務は許されず「究極のボス(女王)は、彼が王位継承権2位に並んでいるため“ノー”と言いました」とヴィリー氏は続けた。

 ウイリアム王子はウェールズ北西部のアングルシーで、英王立空軍(RAF)の捜索救助ヘリパイロットとして任務に当たり、実際に数多くの人命を救助。そんな仕事にやりがいを感じ、軍にとどまりヘリパイロットとして人々のために役立ちたいと熱望していたという。

 しかしそのためには、RAFの任務を続行しなければならない。国内にいて、海岸線のパトロールや人命救助などの業務から動かなければいいが、有事の場合は最前線の兵士救助がヘリパイロットにとって最優先となるだろう。

 そんな事態になれば、いくらウイリアム王子といえども命令が下され、戦地に赴くケースが生まれるかもしれない。エリザベス女王としては、万が一にでもそのような危険を避ける必要があったと考えられる。

 ちなみにRAF時代のウイリアム王子は、麻薬の密輸船を発見した経歴も持っている。

 それほどまでにやりがいを感じていた仕事だったが、2013年9月に退役を発表。その後は民間の航空救急会社で救急ヘリのパイロットとして勤務し、2017年に退職した。以降はロイヤルファミリーの一員として多くの公務やチャリティに注力し、今では夫人のキャサリン妃とともにエリザベス女王の片腕とも呼べる存在として英王室を支えている。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)