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貯蓄額の理想と現実、差額は1800万円!? 老後資金が足りないと考える60代は9割超

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

「老後に不安」は全世代で8割前後! 問題の根深さが露呈

 それでは「自分たち夫婦のため」に貯蓄する理由とは何でしょう? 内訳は「老後(80.4%)」がトップとなり、以下「いざという時の備え(46.7%)」「生活費(43.7%)」「医療費(43.7%)」と続きました。

 また「自分のため」に貯蓄する理由も1位は「老後(56.9%)」。以下「趣味(50.6%)」「いざという時の備え(50.0%)」と続きました。さらに「親のため」に貯蓄する理由は「介護(72.7%)」が1位となり、次いで「医療費(52.7%)」「葬儀・法事(47.3%)」という結果に。いずれも老後に備える意識が多くを占めています。

「あなたは老後に不安がありますか」という設問では、この意識が強く反映されています。「不安がある(43.1%)」と「やや不安がある(40.5%)」を合わせると、実に8割超が老後に不安を感じていることが分かりました。世代別に見ても、不安があると答えた人の割合は20~60代でいずれも8割前後と高いことが明らかに。現代の成人男女に共通する問題であり、非常に根深い社会問題であるともいえるでしょう。

現在の貯蓄で「老後資金が足りない」は9割超!

「老後に不安がある」と答えた人に具体的な内容を聞いてみると、1位は「老後の資金(79.5%)」、2位は「老後の健康維持(53.1%)」、3位は「老後の夫婦関係(27.7%)」となりました。安心して暮らすためには、まずお金が必要と考えている人が多いようです。

 また、さらに、60代で「老後の資金に不安を抱えている」と回答した人に「現在の貯蓄だけでは老後資金が足りないと思いますか」と尋ねたところ、「そう思う(67.9%)」と「ややそう思う(23.5%)」を合わせた9割超が不安を認める結果になりました。

 昨年、金融庁が「老後資金として約2000万円が必要」という報告書を出しましたが、麻生太郎副総理兼財務相が事実上の撤回を求める考えを明らかにするなど、老後資金問題が大きく注目されました。いずれにせよ、2000万円は1つの指針となった一方、実際にいくら必要なのか例などを挙げる記事も多く存在しています。

 安心して老後を過ごすためにも貯蓄しておきたい、と考えるのはごく自然なこと。とはいえ、不安にとらわれすぎては現在の生活に支障が出ることもあるでしょう。冷静かつ計画的なお金の貯め方・使い方をしながら、老後に向けて準備をしていきたいものですね。

(Hint-Pot編集部)