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ヘンリー王子は「不誠実で無礼」 物議醸す王室ドラマを配信するネトフリとの巨額契約に王室作家が嫌悪感
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英王室を描いたドラマ「ザ・クラウン」シーズン4が、米動画配信大手「ネットフリックス」から15日に配信され、話題を集めている。チャールズ皇太子とダイアナ元妃の不幸せな結婚生活など生々しい描写が議論を呼んでいる中、ヘンリー王子がネットフリックスと100億円超の巨額契約を結んでいることに王室作家が「不誠実で無礼」と批判の声を上げた。また、王子は自分の時代が描かれる前にこのドラマを「終わらせる」と2年前に主張していたという。英紙が伝えている。
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王子は自分が描かれる前にドラマを終わらせると話していたという
英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、ヘンリー王子は2年前のインタビューで、「ザ・クラウン」について「自分の時代に話が及ぶ前にドラマを終わらせる」と発言していたという。
このインタビューを行ったのはヘンリー王子の自叙伝「Harry:A Biography of a Prince」の著者であるアンジェラ・レヴィン氏。ラジオ番組で、「ヘンリー王子の方から『ザ・クラウンを観てる?』と質問してきました」と、その際のやり取りを振り返った。
「一瞬口ごもってしまいましたが、『王室の皆さんはご覧になっているんですか?』と尋ねると、ヘンリー王子は『YES! 全員がドラマのすべてをしっかり観ているよ』と答えました。そして『でも絶対に自分の時代に話が及ぶ前にドラマを終わらせるよ』と話していました」
レヴィン氏はこうした経緯を踏まえたうえで、物議を醸しているドラマを配信している会社と巨額契約を結んだヘンリー王子を「不誠実で無礼」と非難している。
「ザ・クラウン」は2016年11月にシーズン1、翌17年12月にシーズン2、昨年11月にシーズン3が配信された。今後についてはシーズン6までの制作が発表されている。英国では、王室の“暗部”にも踏み込んだ内容がロイヤルファミリーの威信を傷付けるという意見も一部で強くなっている。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)