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ヘンリー王子夫妻は“エイリアン” 99歳のフィリップ殿下は孫の“王室引退”を「まったく理解不能」 英紙伝える

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

ヘンリー王子とフィリップ殿下。かつてはにこやかな様子も見られたが……【写真:Getty Images】
ヘンリー王子とフィリップ殿下。かつてはにこやかな様子も見られたが……【写真:Getty Images】

 今年1月に世界を驚かせたヘンリー王子とメーガン妃の“王室引退”宣言。メーガン妃の王室内での孤立が大きな要因となったことなどから、英国ではEU離脱の造語である“ブレグジット”にちなんで“メグジット”とも呼ばれる。この2人の決断に、王室内で最も衝撃を受けたのはエリザベス女王の夫で現在99歳のフィリップ殿下だったという。英紙が伝えている。

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若かりし頃にも似た経験 孫夫婦とは決別の姿勢を明らかに

 英大衆紙「デイリー・スター」が掲載した記事によると、フィリップ殿下はヘンリー王子夫妻の“王室引退”について「まったく理解不能」だと考え、この決断によって夫妻との関係は「自然に悪化した」という。王室専門雑誌「マジェスティ」で編集長を務めるイングリッド・シュワード氏が、殿下の気持ちを代弁している。

 シュワード氏によると、フィリップ殿下は当初、外交的なメーガン妃を気に入っていた。それだけに、殿下にとって“メグジット”は「エイリアン的な発想」であり、理解できないという。

 99歳のフィリップ殿下は、過去に似た経験をしている。1936年、当時の国王エドワード8世が離婚歴のある米国人女性ウォリス・シンプソン夫人との結婚を望み、退位。当時は“王冠をかけた恋”と呼ばれ、大騒動になった。その結果、のちに妻となるエリザベス女王の実父がジョージ6世として青天の霹靂ともいえる即位を果たした。

 この即位に関しては「押し付けられた王位」とも呼ばれ、ジョージ6世はストレスに苦しみ、1952年に56歳で崩御する。そしてフィリップ殿下の妻であるエリザベス女王が25歳の若さで王位を継ぐのだが、熱愛の末に結婚した妻が女王となったことで、公では厳格な主従関係が発生。2人の結婚生活に難しい部分が発生したのも事実である。

 つまりはエリザベス女王の伯父であるエドワード8世の身勝手な退位によって、自らの運命も大きく変化。フィリップ殿下としては迷惑をこうむった面も大いにあるわけだ。

 そんな背景もあって、現在のフィリップ殿下は王室を去ったメーガン妃とヘンリー王子には完全に背を向け、決別の意をあらわにしているという。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)