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ヘンリー王子夫妻のSNS撤退を専門家が酷評 「周囲の意見に耳を傾けたくないのか?」
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先日、「今後SNSを使用しない」意向が報じられたヘンリー王子とメーガン妃。妃はこれまでも「最もネット上で攻撃を受けた人物」と明かすなど、ソーシャルメディアの有害性を度々訴えてきた。一方で夫妻は、米動画配信大手「ネットフリックス」、スウェーデンの楽曲配信サービス大手「スポティファイ」と契約し、今後は自らの企業「アーチウェル・オーディオ」などを通じエンタメ界でも活動していく。このほど、そんな状況での“SNS撤退”は夫妻の活動にとって「致命的だ」と指摘する人物が現れ、話題になっている。
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SNSを運用しなければ「11歳から40歳」のターゲットを失うという
夫妻の“SNS撤退”を「致命的だ」と指摘したのは、ブランディングとレピュテーション・マネジメントの専門家であるエリック・シファー氏。英大衆紙「デイリー・スター」は、同氏が米ニュースサイト「インサイダー」に語った内容を紹介している。
同紙によると、シファー氏は「(ネットフリックスやスポティファイとの契約という)選択が正しいと思うのなら、なぜSNSから撤退したままでいられるのでしょうか?」と発言。メッセージの発信地であるSNSから遠ざかることについて疑問を呈した。さらに、「周囲からの意見に耳を傾けたくないと言っているのでしょうか?」と夫妻の姿勢を非難している。
シファー氏が“SNS撤退”を疑問視するのには理由がある。同氏によると、SNSを運用すれば「11歳から40歳まで」の対象にリーチできるが、運用しないならこのターゲット層を失う。そうなると、必然的にポッドキャストや映像の活動は展開が難しくなっていくはずだ。
一方、夫妻の“SNS撤退”について別の見方を示す王室専門家もいる。王室コメンテーターで英大衆紙「デイリー・ミラー」の王室担当編集を務めるラッセル・マイヤーズ氏は、英テレビ番組で「夫妻には自分たちのコンテンツを守る」意図があると指摘。ネットフリックスやスポティファイでネタとなりそうなトピックを「SNSで露出してしまうのはもったいないと考えている」との見解を示した。
夫妻の“SNS撤退”は、マイヤーズ氏の言う通りコンテンツを守るという意味で「吉」と出るのか。それとも、シファー氏が指摘するように「凶」と出るのか。夫妻の今後が注目される。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)