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英国王室に“政治介入”疑惑? 「エリザベス女王の称号剥奪して」の声も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

エリザベス女王【写真:AP】
エリザベス女王【写真:AP】

 英高級紙は先日、エリザベス女王が資産を公にしないため、過去に法案の修正を働きかけたとする記事を公表。女王の行為は“政治介入”にあたるとして、王室やメーガン妃の一部ファンから批判的な声が上がっている。女王の称号剥奪を求める過激な意見も見受けられる中、ヘンリー王子夫妻の非公式伝記を共同執筆したオミッド・スコビー氏もこの記事に言及。妃は昨年、米大統領選挙などに関する“政治的発言”をめぐり猛烈な批判を浴びていた。

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問題の発端は議会運営システムの1つ「女王の同意」

 現地時間7日、エリザベス女王の資産が公にならないよう、女王側はかつて法案(改正案)の修正を求めたとする記事が公開された。報じたメディアは英高級紙「ガーディアン」。英国国立公文書館の保管文書を元に洗い出したという記事によると、法案の事前精査は議会運営システムの1つ「女王の同意(Queen’s Consent)」によって実施されたという。

 このシステムは、法案が王室の特権や利益に影響を及ぼす可能性がある場合、閣僚たちは女王の同意を得なければならないとするもの。コーンウォール公領が関係する場合は所有者であるチャールズ皇太子の同意も必要となる。よく知られた正規のシステムであり、現在は形式化された慣習とみなされている。

 だが、記事では保管文書を根拠に、このシステムによる事前精査が「女王に法案改正の密かなロビー活動を可能にした」と指摘。投資家などに透明性を求める70年代の法案では、「国家元首ら」が関係する企業を適用外とする項目が加えられ、女王所有の株式は公開を免れたという。また、女王が在位している68年間で「女王の同意」が行われた法案は1000以上としている。

「メーガンという名前の人だけに適用されるのかな」

「女王の同意」自体は正規のシステムだが、この報道により英国民の間では「女王が“政治介入”した」とする見方が浮上。英大衆紙「デイリー・エクスプレス」は王室とメーガン妃のファンらが上げた声を報じた。その中には「立法過程で中立の立場を貫かず政治介入したエリザベス女王の称号を剥奪して」や「王室は政治に関わるべきではないはずでは。それはメーガンという名前の人だけに適用されるのかな」との内容があったという。

 さらに、ヘンリー王子とメーガン妃の非公式伝記を共同執筆したオミッド・スコビー氏も反応。「ガーディアン」紙の記事を引用リツイートした上で「非常に興味深い」とし、「我々はよくどのように王族が議会に干渉しないかを度々耳にしますが、この話では異なっているようです」と発言した。

 システムの存在自体に疑問を呈している「ガーディアン」紙は、これまでに関連記事を数本公開。法案修正の影響により、皇太子所有のコーンウォール公領では居住者たちが不動産を購入できなくなっている状況などを報じた。

(Hint-Pot編集部)