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エリザベス女王 お気に入りティアラの数奇な運命 英テレビ番組で紹介され話題に
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きらびやかなジュエリーを身に着けることでおなじみのエリザベス女王。そんな女王の数あるコレクションの中でもお気に入りの1つとされるのが、「ウラジミール・ティアラ」だ。このティアラは元々、女王の祖母メアリー王妃が、ロシアのウラジミール大公妃から購入したもの。歴史的な価値が非常に高いジュエリーだが、少しでも運命が違えば女王へ渡らなかった可能性があったという。英民放の番組でそのエピソードが紹介され、話題になっている。
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ロシア革命後のソ連から秘密裏に持ち出されたという
母のメアリー王妃からエリザベス女王に受け継がれた「ウラジミール・ティアラ」。ロシア大公妃マリア・パヴロヴナが所有していたものを、メアリー王妃が2万8000ポンドで購入した。これは現在の価値にすると125万ポンド(約1億8000万円)だという。英大衆紙「デイリー・エクスプレス」によると、そんなティアラの歴史的事実が英民放チャンネル5のドキュメンタリー番組「Secrets of the Royal Palaces」で紹介された。
同番組では、ウラジミール・ティアラがメアリー王妃の手に渡る以前に、当時のソビエト連邦から秘密裏に「持ち出された」経緯を説明。というのも、1917年のロシア革命によって亡命を余儀なくされたロシア大公妃が、国外へ脱出する前にウラジミール宮殿内の小部屋に隠したからだという。
ロシア大公妃は亡命後、息子のボリス大公にティアラを持ち出してほしいと依頼。ボリス大公はアートディーラーの友人とともに密かに国へ戻り、グラッドストンバッグ内に隠して奇跡的に英ロンドンまで持ち運ぶことに成功したという。
そして、このティアラはメアリー王妃の元へ渡ると、元々はダイヤモンドとパールのループが連なるデザインだったが、パール部分をグリーンエメラルドに付け替えることのできるよう生まれ変わった。その後、王妃からエリザベス女王へと引き継がれ、現在まで女王のお気に入りとなっている。
(Hint-Pot編集部)