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からだ・美容

性的魅力や性行為は人生に必要? ラブライフアドバイザーと考える性

公開日:  /  更新日:

著者:yoshimi

教えてくれた人:OliviA

性の捉え方や価値観をもっと自由&ポジティブにアップデートしてみては?(写真はイメージです)【写真:写真AC】
性の捉え方や価値観をもっと自由&ポジティブにアップデートしてみては?(写真はイメージです)【写真:写真AC】

 パートナー関係や恋愛にまつわる性的な悩み。1人で抱え込んでいる人も少なくないのではないでしょうか。この連載では、性との向き合い方に悩む読者の皆さんから寄せられたご相談に、ラブライフアドバイザーのOliviA(オリビア)さんが優しく回答します。性のアクティビストとして活躍するオリビアさんの言葉から、性の捉え方や価値観をもっと自由&ポジティブにアップデートしてみませんか? 第1回のテーマは【性行為と人生】です。

 ◇ ◇ ◇

「性行為」って人生に必要? 誘導、感化されてしまっている部分も

 はじめまして、OliviA(オリビア)です。性の総合アドバイザーとして、「女性が主体的に楽しむ性生活」の提案や、人生をより豊かにするためのカウンセリングやレッスンを行っています。

 突然ですが、みなさんは自分の「性」について、きちんと考えた経験がありますか? 思春期や恋人ができたタイミングなどで向き合うこともあったと思いますが、年齢を重ねて大人になると改めて考える機会は少なくなってきますよね。

 今回の連載は、そんな方に「皆さんはどう思いますか?」と問いかけることで、「性」について改めて考えるきっかけとなる内容にできればと思っています。どうぞ皆さんも、一緒に考えてみてください。第1回のテーマは【性行為と人生】です。

【今回のお悩み1】
「『性的魅力』や『性行為』とは人生に必要なものなのでしょうか?」(Yさん)

 人生に必要かどうかと悩む前に、自分にとっての「性的魅力」や「性行為」とは何か、という部分をまずは考えてみることが必要なのかなと思います。

 というのも、メディアをはじめとする周りからの「こうあるべき」に強くとらわれている方が多いのかな……という気がしているんです。トレンドもありますが、 “女子力”や“性的な立ち振る舞い・仕草”って、外側から情報として受け取る機会がすごく多い。

 それに何となく誘導されて、感化されてしまっている部分があるかもしれません。まずは、そういう気持ちが自分の中に湧いてきているのか見極める。シンプルに自分の心に聞いてみてはどうでしょうか。

外側の価値観を無視 自分の心に聞いてみることから始めてみる

 具体的にはどうするのか? 自分は性的魅力がないのか、性行為は必要なのかと考えるときはまず、外側の価値観を無視して自分の心に聞いてみることから始めてみましょう。必要か不必要かまたはアリかナシかではなく、「自分の中での優先度がどれくらいなのか」という部分をチェックしてみることをおすすめします。

 抽象的になってしまうかもしれませんが、イメージしてみるといいのかなと思います。性生活がまったくない状態でパートナーとうまくいっているイメージが湧いてくるのか、それとも、セックスした方がいいビジョンが見えるのか。その上で、自分の人生に「性行為が必要なのか?」を考える。

 性的魅力についても、「自分にとって魅力的な女性ってどんなものだろう?」と一度立ち止まって考えてみる。不特定多数にモテる性的魅力なのか、自分の好きな人や狙いを定めた人から愛情確認ができる性的魅力なのかという部分も含めて、性的魅力がある状態の自分をイメージしてみてはどうでしょうか。

 例えば、私は今40代に入ったところです。やっぱり性欲は20代の方がエネルギー的にも旺盛でしたが、今はゆるやかに落ち着いていく過程も楽しいなと思えます。性欲がギラギラと内側から湧いてくるというターンは終わって、身体のラインが変わっていくことや緩やかに変化していくことを受け入れて、楽しもうという気持ちに変わってきたんですよね。

 そうなると、自分が考える性的魅力の基準も変わってくる。きっと自分の中に答えがあるので、立ち止まって考えてみてほしいなと思います。

<次回は【性行為と人生】の後編をお届けします>

(yoshimi)

OliviA(オリビア)

1980年生まれ。ラブライフアドバイザー(R)、アロマセラピスト、日本性科学会 会員。学生時代に「女性の性」をテーマに卒業論文を執筆したことをきっかけに、2007年より性に関する総合アドバイザーとして本格的に活動を開始。台湾でも書籍を出版するなど、日本のみならず海外にも活動の幅を広げ、多方面で「女性のセクシュアルウェルネス」「コミュニケーションを重視した性生活」の提案を行っている。近著に「セックスが本当に気持ち良くなるLOVEもみ」(日本文芸社)など。