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どうぶつ

殺処分直前に引き取られた元保護犬 無防備すぎる寝姿に「最後まで破壊力すごい」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

保健所から無事にお迎え “大事件”も乗り越えたオスカくん

保健所にいた頃のオスカくん。ぽつんと孤立した状態だったそう【写真提供:カ-チャ ver.1.5(@coco_dake666)さん】
保健所にいた頃のオスカくん。ぽつんと孤立した状態だったそう【写真提供:カ-チャ ver.1.5(@coco_dake666)さん】

 保護される以前の情報については、ボランティアも把握していなかったそう。ただ、山口県で保護された元野犬で、引き渡し当日にもケージに入れるまで2時間かかるほど、とにかく怯えと警戒心が強かったとのこと。保健所の檻の中でも他のいぬたちの仲間に入れず、ぽつんと孤立した状態だったといいます。

 ボランティアからはお迎えにあたり、「ここまで警戒心が強い子だと、譲渡しても人を噛んだり傷付けたりする可能性が高い。本当にこの子で大丈夫ですか?」と何度も確認されたといいます。ですが、代々、保護犬と暮らしてきた飼い主さんの気持ちは揺らがず。無事にお迎えすることとなりました。

 その後は、愛情を受けてすくすくと育ってきたオスカくん。飼い主さん一家に息子さんが誕生した時には威嚇したり吠えたりしないか心配だったそうですが、そんな考えとは裏腹に興味津々に立ち上がってベビーベッドを覗き込んでいる姿が「とてもかわいかった」そう。家族の一員として、日々、癒やしを与えてくれています。

 ただ、まだ息子さんが生まれる前には大きな“事件”も……。1歳半の時、何とオスカくんは家の柵と門を飛び越えて脱走してしまいました。ご近所を巻き込んで3日間眠らずの大捜索。ネットの書き込みを見て探してくれた人もいましたが、それでもオスカくんはなかなか見つかりません。

 しかも、途中で事故に遭ったようで、破れたオスカくんの服だけ血がついた状態が見つかったそう。ご家族にとって、胸が張り裂けそうな状況だったことが想像できます。それでも、ツイッターの目撃情報などもあり、その後に無事発見。怪我も幸い軽症だったとのこと。飼い主さんは「見つかるまでの不安と恐怖は忘れられません……。本当にたくさんの人に助けていただきました」と振り返ります。

 こんな“大事件”も乗り越え、幸せな日々を過ごしてきたオスカくんが見せてくれた豪快な寝姿は、今回大きな話題に。飼い主さんが「心が疲れた時に、どうぞ」と動画を公開すると、1万件を超える“いいね”が集まり、「最後まで破壊力すごいです」「心が元気になります」「王様が寝てるみたい」などとコメントが付きました。

 実はこれ、日常的に見られる光景だそうです。飼い主さんは「毎日寝ている姿が無防備すぎて、本当は人間なのではと思うことが多々あります」と笑います。ツイッターでは「寝顔のひどさに定評のあるいぬです」などと言葉が添えられ、他にもたくさんオスカくんの無防備すぎる寝姿が公開されています。

 野良いぬは以前よりも減ったとはいえ、殺処分を待っているいぬは今もたくさんいます。ただ、飼い主さんによると「愛情を持って接すればいぬも理解してくれて、何の問題もなく人間と一緒に生活できます」とのこと。ご家族を信頼し切ったオスカくんの姿を見ると、この言葉にも大きくうなずけますね。カ-チャ ver.1.5さんの願いが多くの人の心に届き、多くの譲渡につながることを願いたいものです。

(Hint-Pot編集部)