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生後間もなくペットホテル前に放棄…立派に成長した元保護犬 置き配する配達員に“挨拶”も

著者:Hint-Pot編集部

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みんなを笑顔にする福くんのかわいい写真。だが鼻の下をよく見ると……【写真提供:FUKU(yoshino__017)さん】
みんなを笑顔にする福くんのかわいい写真。だが鼻の下をよく見ると……【写真提供:FUKU(yoshino__017)さん】

 近年、「保護犬」を家族としてお迎えする飼い主さんが増えています。関心が高まる一方、保護犬には丁寧な“心のケア”やしつけなどが重要とされており、しっかりできるか不安に思う人もいるそう。では、実際に保護犬をお迎えした飼い主さんは、どのような日々を過ごしているのでしょうか。現在5歳の元保護犬「福」くんは、家族にとってなくてはならない存在。置き配の配達完了メールに玄関からひょっこり顔を出す姿が写ってしまい爆笑を誘うなど、「いてくれるだけでみんなが笑顔になる」という福くんについて、飼い主のよしのさんに話を伺いました。

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ボランティア施設で初面会 「呼ばれる度に福が舞い込むように」と名前は「福」に

 生後間もなくきょうだいとともに段ボールに入れられ、ペットホテルの前に捨てられていたという福くん。よしのさんと初めて会ったのは、福くんがまだ生後約2週間の頃でした。ボランティア施設に面会に行くと、7匹きょうだいのうち4匹と面会することができたそうです。

「全員コロコロのまん丸。みんなかわいくてどの子にしていいか分からなかったのですが、『初めて飼うなら、よく食べてよく寝るこの子がいいよ』と勧められたのが福でした」

 体重1キロと4匹の中では一番大きかったものの、まだ目も開き切っておらず、“手のひらサイズ”。ボランティア施設では「シナモン」と呼ばれていましたが、よしのさんは「捨てられていたこの子がこれからどんどん幸せになるように、呼ばれる度に福が舞い込むように」との願いを込めて「福」と命名。よしのさんには3人のお子さんがおり、子どもたちの名前は全員が漢字1文字であることから、「福が4番目の弟」という意味もあるそうです。

全員“子育て”に参加 福くんを中心に深まった家族の絆

 こうしてよしのさん一家に仲間入りした福くんですが、お迎えした当初はとても大変だったそう。離乳前だったため2時間おきの授乳が必須。よしのさんは昼夜問わず付きっきりでお世話をすることになり、「赤ちゃんが生まれたかのように大変」でしたが、家族の関係を深めることになったそう。よしのさんは「家族みんなで子育てし、楽しい絆作りになりました」と振り返ります。

 生後3か月辺りからは体も大きくなり、それまでとは別の苦労が。「遊んでほしい!」と飛びかかる癖や、歯の生え変わりでむずがゆいのか噛み癖が出てきました。特に噛み癖は甘噛みとはいえかなり強めのため、家族の手はいつも傷だらけに。またお散歩が始まると、車やバイクが怖くてうまく歩けないということもありました。よしのさんは夫婦ともに動物と暮らしたことがなく、初めていぬをお迎えした一家にとってこれらのしつけはとても「難関」だったそう。

 しかし、「一度思い切り車を気にせず走らせよう」と近くの海まで連れていき、8メートルの伸縮リードを着けて走らせたところ、福くんは大喜びだったそう。これで楽しくなったのか、旦那さんが早朝に1時間半かけていろいろなコースを散歩するようになったのだとか。

 すると欲求不満が軽減されたのか、その後も信頼関係はどんどん深くなり、意思疎通ができるようになっていったそう。家族と目が合うとすぐお腹を出す甘えん坊の食いしん坊に育ち、1キロだった体重は27キロまで成長。すっかり落ち着き、穏やかになりました。