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チャールズ皇太子 ヘンリー王子帰国時にディナーを計画 実現望むも恐れたこととは
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ダイアナ元妃の生誕60周年となった去る7月1日。フィリップ殿下葬儀に続き今年2度目の英国帰国を果たしたヘンリー王子は、不仲が噂されるウイリアム王子と力を合わせて亡き母の銅像をお披露目し、世界的な注目を集めた。同日、父のチャールズ皇太子はスコットランドを訪問中だったため、息子2人に任せる形でセレモニーを欠席。しかし帰国中のヘンリー王子と2人きりの夕食会が計画され、そのためだけにロンドンへ戻る予定があったことが明らかになった。
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皇太子はディナーを計画も発言の歪曲を不安視
チャールズ皇太子はヘンリー王子の帰国中、親子水入らずでディナーをする計画があったという。英大衆紙「デイリー・メール」が、この件に関する皇太子の側近筋から寄せられた証言とともに報じている。
皇太子とヘンリー王子の親子関係に亀裂が入っていることは周知の通り。その引き金とされているのは、王子が3月の暴露インタビューで“王室引退”後にすかさず皇太子によって援助を打ち切られたと暴露したこと。
ところがその後、チャールズ皇太子の公邸クラレンス・ハウスが提出した2020年の年次報告書が公開されると、同年の夏にヘンリー王子夫妻とウイリアム王子夫妻に対し、「活動援助金」という名目で合計445万ポンド(約7億755万円)の支払いが発生していたことが明らかになっている。
ヘンリー王子夫妻に分け与えられた正確な金額は明らかになっていないが、多額の援助を受けたことは間違いないだろう。それにもかかわらず、皇太子は公衆の面前で唐突に非難されたこととなる。
さらに、王子はオプラ・ウィンフリーとの共演第2弾となったApple TV+のドキュメンタリーシリーズでも、父親へ批判の矛先を続けている。
王子は子どもの頃に皇太子から「自分の身にも起こったことだが、今度は君たちの番だ」と告げられ、英王室の王子とメディアの苛烈な関係について諭されたと語った。それに対し、「自分が嫌だったことは子どもに起こってほしくないというのが普通ではないか」と持論を述べ、またしても父親を非難。この発言は間接的な“女王批判”とも受け止められた。
こうした経緯によって亀裂が生じた親子関係の修復を狙い、皇太子は王子と2人きりの夕食会を開こうと試みたという。しかし同時に、唐突な非難で神経質にもなっていた皇太子は、王子が米国に帰った後、メーガン妃との会話の中で自身の発言が歪曲されることを不安視。そのため、今回のディナーは実現するに至らなかったそうだ。
これもやむを得ない決断か。ヘンリー王子の驚きの非難からまだ日が浅く、皇太子も次男の本意がどこにあるのかまだ察し切れないというのが実情だろう。それに熱しやすい王子がまたも父親の言葉を誤解して、新たな暴露のネタとする危険性もある。
そもそも兄のウイリアム王子との和解の糸口もまだ見つけられていない状態。今後もヘンリー王子一家と王室の関係修復にかなりの時間が費やされるのは間違いなさそうだ。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)