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英国民8割が「興味なし」 ヘンリー王子の回顧録に辛辣な声 「嘘つきは真実を語れない」

著者:森 昌利

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ヘンリー王子【写真:AP】
ヘンリー王子【写真:AP】

「この本は王子として生まれた自分ではなく、1人の男として書いている」との印象的なフレーズとともに発表され、またも物議を醸しているヘンリー王子の回顧録出版。子ども時代から軍隊時代のアフガニスタン派遣、そして昨年の“王室引退”など、当事者としてすべてを語るという。王室専門家たちから今後を不安視する意見が続々と上がる中、英大衆紙はアンケート調査を実施。市民たちからの反応はさらに酷なようだ。

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英企業「YouGov」が英米で調査を実施

 36歳で“回顧録”というのもやや大げさな印象もあるが、世界が注目するヘンリー王子本人のものとなればやはり価値あるもの。出版を発表した米大手出版社ペンギン・ランダムハウスが多額の前払い金を支払ったという報道もある。

 ところが、ヘンリー王子の母国である英国の反応は冷ややか。何と世論調査の結果、8割以上が回顧録に「興味がない」と答えている。

 英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、回顧録の出版発表を受けて市場・マーケティング調査およびデータ分析の英企業「YouGov」が英米で調査を実施。「どの程度興味があるか」との設問に対し、英国の成人5808人のうち「それほど興味がない」「まったく興味がない」と答えた人は計82%に及ぶことが明らかになった。

 詳細を見ると、「非常に興味がある」はわずか3%。「多少は興味がある」も11%にとどまり、「分からない」は3%だった。一方で「まったく興味がない」と完全な拒絶姿勢を見せた人は67%にも及び、「それほど興味はない」の15%を合わせると8割以上の英国人がヘンリー王子の回顧録に「NO」を突き付けたことになる。

 また「この出版が適切か、不適切か」という設問に対して「非常に適切」は9%、「それなりに適切」は14%。この質問でも否定的な意見の方が多く、「非常に不適切」と答えた人の割合は最も多い38%で、「かなり不適切」と答えた15%と合わせると53%になり過半数を超えた。「分からない」と答えた人は24%だった。

 ちなみに、米国の結果でも「まったく興味がない」は51%、「あまり興味がない」は17%で計68%になり過半数を超えた。一方で、「非常に適切」と「それなりに適切」はともに23%で計46%になり、英国よりも「適切」と考える人が多い結果になっている。

 同紙のコメント欄に目を移すと、最も高評価を集めたコメントは「出版社には悪いが、嘘つきと認定された人間が正直な本を書くことはない」というもの。この他にも「3分の2の国民がこの偽善者たちにはまったく興味がないと言っている。英国人が2人のこれまでの行いを嫌っているのは明らか」「(ヘンリー王子夫妻の伝記本)『Finding Freedom(自由を求めて)』や暴露インタビュー同様、嘘だらけの本になる」「甘やかされて育った王子の言い訳」など、辛辣な意見が支持を集めている。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)