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ヘンリー王子の回顧録に旧友たちが戦々恐々 “一方的な内容”なら沈黙破る可能性も

著者:森 昌利

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ヘンリー王子【写真:AP】
ヘンリー王子【写真:AP】

 来年後半に出版予定の回顧録で「王子ではなく、1人の男として」真実を告げると宣言したヘンリー王子。幼少時代から“王室引退”まで、自らの目で見た“誠”を明かすと豪語した形になり、王室関係者はもちろん各方面からの困惑や反発が報じられた。それはどうやら、かつて机を並べた学友たちも同様らしい。若かりし頃に過度の飲酒やドラッグ使用の経験がある王子の暴露とあって、王子が学んだイートン校やその後に属した軍隊の友人たちも怯えているという。

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「仲間を貶める記述があれば沈黙を破る人間が必ず現れる」

 ヘンリー王子がこれまで“所属した外部集団”には、1998年から2003年まで在学した全寮制名門パブリックスクールであるイートン校と、2005年に入学した陸軍士官学校から始まる英陸軍がある。

 どちらもかけがえのない友人を作った集団だが、英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、イートン校時代と軍隊時代の友人たちは、王子の回顧録出版発表に肝を冷やしているという。

 同紙に匿名で取材に応じた王子の友人は「我々の中には、彼(ヘンリー王子)の快楽的だった若かりし頃の過ちについて詳細を明かされるのではないかという恐れと、それによって起こる『混乱』を憂慮する空気があります」と証言。

 また別の友人筋は「ハリー(ヘンリー王子の愛称)の友人たちは(メディアの取材に応じないことで)彼に対する忠誠を守ってきました……。これまでのところ」と意味ありげに語っている。

 さらにある情報筋は、「もしも例の回顧録の中に、学生時代の旧友や軍隊時代の仲間を貶めるような記述があった場合、沈黙を破る人間が必ず現れると思います」と語り、一方的または王子にだけ都合のいい暴露は必ず反論を呼ぶと主張した。

 それもそうだろう。王子の旧友たち、例えばイートン校の同窓生は言うまでもなくエリート揃いで、30歳半ばを過ぎた現在は責任ある仕事や役職に就いている人間がほとんど。若かりし頃の愚行を今さら明かされても困るに違いない。また、風紀や規則に厳しい軍関係者も同様。過去の規則違反などを明かされてはたまらないだろう。

 王子はこれまで、メディアに何かを語った友人たちを“捨てて”いるという。2012年に王子は米ラスベガスで“全裸での乱痴気騒ぎ”というスキャンダルを起こしているが、この際に同席していた親しい友人でさえ、2018年の結婚式には呼ばなかったそうだ。情報筋は「友好的なメールの返事をもらえていない」友人もいると証言している。

 果たして王子の告白はどこまで“真実”で、過激なものになるのか。それともこうした友人たちや王室、その他の関係者から受けた圧力に負けて腰砕けの内容になるのか。来年の後半、エリザベス女王の即位70周年に発行される回顧録の内容には、注目が集まる一方だ。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)