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ダイアナ元妃の伝記映画ポスターに6万人が大興奮「今まで見た中で一番いい」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

ダイアナ元妃【写真:AP】
ダイアナ元妃【写真:AP】

 没後20年以上経った今なお、世界中から愛され続けているダイアナ元妃。その人生はこれまでも、映画やドラマなど数多くの作品で描かれてきた。近年はネットフリックスオリジナルドラマ「ザ・クラウン」シーズン4が注目を集めたが、次の話題は元妃の旧姓を冠した映画『Spencer(原題)』だ。ドラマチックな予告編と元妃の後ろ姿を印象的にあしらったポスターがついに発表され、大きな話題になっている。

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クリステン・スチュワート主演 チャールズ皇太子との離婚決意までを描く

『Spencer』で描かれる時期は、1991年のクリスマスホリデー。ロイヤルファミリーの慣例に従い、エリザベス女王の私邸サンドリンガムで休暇を過ごしていたダイアナ妃(当時)が、チャールズ皇太子との離婚を決意するまでの3日間だ。

 ダイアナ妃役は『トワイライト~初恋~』のベラ・スワン役などで知られる米国人女優、クリステン・スチュワート。監督はナタリー・ポートマン主演『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』などで注目を集めたパブロ・ララインが務めている。

 そんな話題作のポスター第1弾は、クリステン演じるダイアナ妃の背中が黒背景に浮かび上がる印象的なデザイン。身にまとった美しい白のドレスの裾に顔をうずめているため表情はまったく見えないが、その背中からは苦悩や弱さ、悲哀がひしひしと伝わってくる。

 米国の配給会社ネオンが公式ツイッターで投稿したこのポスター画像は、瞬く間に話題となり、6万件以上の“いいね”が集まった。また、「信じられないようなポスターですね。視覚的に美しいだけでなく、映画の内容を伝え、人々に興味を持ってもらうという完璧な仕事をしています」「今まで見てきたポスターの中で一番いいポスターだと思います」「ネガティブスペースの使い方が大好きで、美しいポスターです」など、多くの称賛の声が寄せられている。

“結婚と喪失”をテーマにした英画家の絵画と似た印象的な構図

 シンプルながらも印象的な構図のこのポスターについて、他にもさまざまな見方があるようだ。まずは、2013年の米アカデミー賞授賞式で発生した「ジェニファー・ローレンスつまずき事件」に似ているとの声。ドレスに足をとられて転倒した際のカットは当時、世界で報じられている。

第85回アカデミー賞授賞式で転倒したジェニファー・ローレンス【写真:Getty Images】
第85回アカデミー賞授賞式で転倒したジェニファー・ローレンス【写真:Getty Images】

 また、アートとデザインに関するウェブサイト「Creative Bloq」は、ソフトな照明と黒一色の背景という組み合わせから古典的な絵画との関連性を指摘。「『落ちぶれた女性』や『残酷な社会に堕とされた純真さ』という古風なコンセプトを引用している可能性があり、このポスターはアートギャラリーにあっても違和感がないでしょう」と述べている。

 その古典的な絵画とは、英画家フレデリック・ウィリアム・エルウェルの作品「The Wedding Dress」(1911)。ウェディングドレスの横で顔を伏せて嘆く若い女性が描かれた作品で「両者のポーズを比較し、“結婚と喪失”というテーマに結び付けると、デザイナーはこの絵をポスターのインスピレーションとして使用したのではないか」と推測している。

 ポスターに続いて予告編も公開され、すでにオスカー像(米アカデミー賞)を期待する声も出ている同作。コンペティション部門に出品される9月の第78回ベネチア国際映画祭でワールドプレミアが行われる予定だ。英米では11月5日公開とアナウンスされている。

(Hint-Pot編集部)