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婚活アプリで結婚詐欺未遂に バツナシ未婚の“崖っぷち”ライターが見た生々しい手口
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年収1500万円超えの商社マン! しかし気になる部分も
とはいえ、「アプリで知り合った相手になぜ大金を振り込むの?」とお思いの方も多いでしょう。
最初に見たその男性の基本情報とプロフィールには、50歳という年齢に加えて、英語を話せるという長所が。さらに、名門大学出身で現在は大手商社勤務、年収は1000万円後半、高身長、未婚で結婚願望が強いこと、真面目に婚活に取り組むことなども記されていました。
「年収1500万円超え&商社マン、この人とならすぐ結婚できそう!」……探しまくってもいい人は見つからず、何かしらのプライドを捨てられない40代未婚にとってはいろんなバイアスがかかって、白馬の王子に見えたのです。
……にしても、気になる部分はありました。まず、卒業したとする大学名をそのまま名称で書かず、知っている人は知っている“ある単語”にしていたこと。次に、自己紹介文に付け加えられていた“女性のプロフィール写真に対する厳しい要求”です。顔写真のない人は婚活の意志がないとみて即ブロックします、という旨が書いてありました。私の知る商社マンの先輩たちは人当たりが良く、人にダメ出ししたりはしません。モテモテが当然の彼らはふるいにかけるのはいつものこと、対象外の人はそもそも視界に入りませんから。
とはいえ、こちらは崖っぷち。懐かしの“3高”に「これで仕事を辞めて駐在マダムになれるかも。婚約指輪をして会社に行けば一発逆転狙えるかも」なんて、妄想が膨らむばかりでした。
とんとん拍子でリアル対面が決定! 現れた人物とは?
そうしてメッセージを交わすようになってすぐの頃、男性から「コロナ禍でずっと在宅勤務のため、どこにでも出かけられる」と伝えられました。この時は何の疑問も感じず、とんとん拍子で話は進んで翌々週の平日、仕事帰りの対面が決定します。
プロフィールにある「初回デート費用」の欄には「男性が多めに払う」の文字がありました。そこで私は、「100%ごちそうしてもらえるはず」と期待。待ち合わせに早く着きそうだったので、「ディーン・アンド・デルーカ」のチョコレートミント味タブレットを買って持っていくことにしました。いい歳をして「ありがとうございまーす!」だけでは申し訳ないので、感謝の印に渡そうと思ったのです。
そして待ち合わせ場所に向かうと目の前に現れたのは……想像とかけ離れた姿の中年男性でした。
<続く>
(五十嵐 べる)