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どうぶつ

リアルモルカー! モルモットが行進する不思議な橋に14.3万人夢中 園が語るその裏側

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

「リアルモルカー!!」と反響を集めた市川市動植物園のモルモットたち(画像はスクリーンショット)
「リアルモルカー!!」と反響を集めた市川市動植物園のモルモットたち(画像はスクリーンショット)

 ほのぼのとした表情や、コロコロと丸い体型が人気のモルモット。そんな癒やし系のモルモットたちが橋の上にどんどん飛び出してくる動画が、ツイッター上で反響を呼んでいます。14.3万件以上の“いいね”を集めたこの動画は、千葉県にある「市川市動植物園」の公式ツイッターアカウント(@ichikawa_zoo)が投稿したもの。注目を集めた投稿について、同園の広報担当者さんと飼育担当員さんに話を伺いました。

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リアルモルカーに歓喜の声 獣舎を出る際には攻防も

 小屋の外にかけられた木製の橋を渡っているのは、市川市動植物園で暮らすモルモットたち。白、茶色、黒、ブチ柄と橋の上にどんどん飛び出してくる姿は、まるで増殖しているかのよう。ツイッターで話題を呼んだこの動画は、開園前に獣舎の掃除を行う際の一コマを撮影したものでした。同園の広報担当者さんによると、当日はメス舎の掃除だったため、映っているモルモットはすべて女の子だそうです。

 モルモットたちが一列で移動しているのは、おしりの近くにある「臭腺」という器官から出るにおいをたどって動く習性を持っているから。その様子は同じ場所からほぼ固定で撮影されており、小屋から橋に続く出入り口付近では「我先に」と頭をねじ込む姿が。割り込もうとする強引な子と何度も負けてしまい出られない子の攻防、橋の途中で立ち止まり渋滞を起こしてしまう子など、短い間にいろいろな物語を見せてくれます。

 投稿のリプライ(返信)欄には、「永遠に見ていられる」など、その行動に心を掴まれた人が続出。モルモットの形をした車「モルカー」の日常を描いた人気のテレビアニメ「PUI PUI モルカー」の一場面を重ね、「プイプイ大行進じゃぁ……!」「リアルモルカーや」という反応を寄せた人もいました。

160匹すべてに名前が! 個性豊かなモルモットたち

 飼育担当員さんによると、モルモットの飼育は1987年8月に開園する数か月前から。現在は男の子がいるオス舎、今回話題になったメス舎、高齢の個体が集められた老モルホーム舎で、総勢160匹を飼育しています。何とすべてに名前が付けられており、コロナ禍以前は触れ合うことも可能だったそう(現在は感染防止の観点から休止)。

 動画に映された掃除前の大移動は開園前のため来園者は見学できませんが、掃除後に戻る様子は「モルモット☆きゃらばん」と題して園内で公開されており、実際に見ることができます。2017年の夏頃から始めた企画で、平均体長20~25センチのモルモットが、長さ2メートル以上ある橋を駆けていく光景は圧巻だそうです。

 また、頭数が多い同園では「モルモットが他のモルモットの体を枕代わりにしたり、仲間同士で毛づくろいや、かけっこをするなど個性的な姿をたくさん見られます」と飼育担当員さん。「橋を渡る姿以外にも、寝ている時やエサを食べている時など、どんな行動をしていても、愛らしく私たちを癒やしてくれます」とその魅力を教えてくれました。

(Hint-Pot編集部)