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シイタケから旨みたっぷりのだしを取る方法 調理や保管で「しない」こと5か条とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

干しシイタケは冷水で戻すとおいしいだしが取れる

干しシイタケを戻す(写真はイメージ)【写真:写真AC】
干しシイタケを戻す(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 乾物から「だし」を取る時、カツオ節の場合は水を沸騰させて火を止めたあとに入れますが、干しシイタケの場合は冷たい水が良いと言われています。干しシイタケの旨み成分はグアニル酸と呼ばれ、冷水でじっくり時間をかけるとその旨み成分が抽出されやすく、調理するとシイタケだしの旨みや風味が際立つのです。

 少し手間がかかりますが、水に浸ける時間は肉厚のもので半日から1日程度、薄いものなら4~5時間程度です。最初に全体をさっと水洗いしてから、かさを上向きにボウルに入れ、かぶるくらいの冷水に浸します。落としぶたのようにラップをして冷蔵庫へ入れて戻しましょう。軸の部分は戻しに時間がかかるため、かさ部分がある程度やわらかくなったら軸だけ切り落として再度水に浸けます。

 干しシイタケの戻し汁の旨みを取り逃したくない時は、水に浸す際に洗わず、その後キッチンペーパーでこして汚れを取り除く方法もあります。多めに取った戻し汁は製氷皿に凍らせておくと、煮物や汁物を作る時にすぐ使えるので便利です。

 時間短縮を優先したい時は、ぬるま湯を使って戻しましょう。また砂糖を1つまみ入れると戻りが早いと言われています。砂糖には保水性があるため、しっとりとやわらかく戻ります。丸ごとのものよりもスライスされた干しシイタケを使うと短時間で戻るので便利です。

 寒い時期は鍋料理やスープ、シチューなど汁物に入れてもおいしいですね。生も干したものもヘルシーな食材です。食物繊維やカリウムを始め、近年血中のコレステロールを調整することで期待されているエリタデニンなども含まれています。日々の食卓に上手に取り入れてみましょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾