料理・グルメ

意外と知らないキノコの栄養成分 おなじみの5種類を徹底比較 選び方のコツも

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

タグ: ,

秋の味覚キノコ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
秋の味覚キノコ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 古くよりキノコは“森の恵み”として日本人に親しまれてきました。栽培技術の進歩に伴い通年で手に入るようになりましたが、この時期は旬の味覚として楽しみたいですね。種類はシメジやマイタケ、エリンギなど形や食感もさまざま。なめたけでおなじみのエノキは軸までおいしく食べられるそうです。各キノコの栄養価や下ごしらえのコツを栄養士の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

キノコは「野菜」にあらず 糸状の菌糸が集まった「菌類」の仲間

 多くのスーパーマーケットでは、野菜売り場に並んでいるキノコ類。しかし植物ではなく、微生物の真菌類が作る糸状の菌糸が集まった「菌類」の仲間です。

 水分が多く、成分は野菜に似ているのですが、ビタミンCを含まないのが大きな違いです。エネルギー量は低く低カロリーで、ビタミンD、食物繊維やビタミンB類が豊富。ヘルシーな食材として注目されています。

 林野庁によると、日本では現在4000~5000種類ものキノコが存在していると言われています。しかし正確な数は不明なままで、このうち食用とされているのはおよそ100種類。毒キノコとして分かっているものは200種類超ですが、他の大半については食毒が不明のままです。

 未知の部分も多いキノコですが、店頭でよく見かける5種類を順に解説します。

エノキはビタミンB1、マイタケはエルゴステロールが豊富

エノキ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
エノキ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

【エノキ】
 国内のキノコ類で生産量が最も多いエノキは、香りが少なくクセがないので、他の食材とも相性抜群です。白くて細長い栽培ものが多いですが、茶褐色の「ブラウンえのき」は歯応えが良く風味があります。

 栄養素では、疲労回復で注目されるビタミンB1の含有量がキノコの中でもトップクラス。しょうゆで味付けした瓶詰めの「なめたけ」をごはんと一緒に食べると、エノキのビタミンB1が白米の糖質をエネルギーに変える働きがスムーズになります。

 購入の際は、軸が密に重なり、かさが開き切ってないものを選びましょう。切った時にばらけるのが気になる時は、袋のまま切ると便利。石づきを取った軸の部分は食べられます。輪切りのままフライパンで両面をじっくり焼き、しょうゆや焼肉のタレなどで味付けすると簡単です。コリコリとした独特の食感が楽しめますよ。

マイタケ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
マイタケ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

【マイタケ】
 マイタケはかさの肉質が薄い分、歯切れが良いです。東北や北海道で採れる天然のものが高価なことでも知られています。

 豊富に含まれるエルゴステロールは紫外線に当たるとビタミンDに変わり、骨や歯の代謝に一役買います。食物繊維の一つβグルカンは、血糖値の上昇抑制や免疫力サポートに関係するとされています。

 選び方のポイントは、かさが肉厚で色が濃く、軸が白くてハリがあるもの。ほぼ捨てるところがなく食べられます。軸を触って硬い部分がある場合はその部分だけ切り落とすと良いでしょう。手で割いた方が、味がしみ込みやすいです。

 プロテアーゼというタンパク質分解酵素を含むので、肉と一緒に漬け込んで調理すると、肉のタンパク質を分解してくれるのでやわらかく仕上がりますよ。