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ヘンリー王子夫妻に「その資格はない」 ワクチン公平分配の訴えを王室専門家が疑問視
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9月の米ニューヨーク訪問で、最後にチャリティライブ「グローバル・シチズン・ライブ」に出演したヘンリー王子夫妻。セントラルパークに集まった約6万人の観衆に、新型コロナワクチンの公平分配を訴えたことは大きな注目を集めた。しかし、こうした一連の行動を王室コメンテーターは「一体どんな権限があるのか?」と疑問視。その根拠を示した主張が話題を呼んでいる。
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「メロドラマに出演していた人と理系分野で結果を残していない人」
ヘンリー王子がロックスターさながらに観衆をあおり、メーガン妃とワクチンの公平分配を訴えたニューヨークでのチャリティライブ。とはいえ、3日間の滞在費が25万ポンド(約3800万円)にも上ると概算され、ハーレム地区の学校訪問では妃が着用した高級カシミアコートなどにも批判が寄せられた。
王室ジャーナリストでコメンテーターも務めるジョナサン・サチェルドーティ氏は英大衆紙「デイリー・エクスプレス」にコメント。「一体メーガン(妃)とハリー(ヘンリー王子の愛称)がどんな資格があって、富裕国のリーダーたちにワクチンの公平分配を訴えたのかまったく理解できない」とストレートに疑問を呈した。
サチェルドーティ氏はまず、2人が王室の正式メンバーでないことを指摘し、こうした呼びかけを公的にする立場にはないと主張。また「メーガンは『Deal or No Deal』(米国でのクイズ番組)や法律関係のメロドラマに出演し、王子に生まれたハリーも、学生時代に理系分野で結果を残したという話も聞いたことがありません。そんな2人が一緒にいるのです」と続け、ワクチンについて語る2人に厳しい目を向けた。
一方で同氏は、ワクチン公平分配の呼びかけ自体については「立派な考え方」と認めている。しかし、王子と妃にはそれを推進する知識もないと指摘した上で、逆に2人が大きく評判を落とす危険性もあると危惧しているようだ。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)