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白菜の“黒い斑点”は食べてもOK? その正体と栄養価 見分け方とおいしい食べ方も
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教えてくれた人:和漢 歩実
寒くなってくると甘みが増す白菜。鍋料理がおいしいこの季節には欠かせない冬野菜ですよね。農林水産省が発表した「2021年11月の野菜の生育状況と価格見通し」によると、白菜は安値で推移するとみられています。小麦粉や食用油、冷凍食品などの値上げラッシュが続く中、家計に優しい食材の一つになってくれそうです。今がおいしい白菜について、栄養士の和漢歩実さんに話を伺いました。
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日本で白菜が食べられるようになったのはいつ?
日本における白菜の歴史は意外に浅く、中国からもたらされたのは明治初期。大正時代になって日本での栽培が始まり、全国に普及しました。現在の白菜は、鍋料理にはもちろん、煮ても、蒸しても、炒めても、漬け物にしてもおいしい万能な冬野菜として高い人気を誇っています。
内葉、外葉、芯など部位によって味わいが違うので、料理の際にはそれぞれの特徴を生かして使うとおいしさもアップします。
やや硬い食感の外葉は、炒め物や葉の大きさを生かしてロール白菜などに。やわらかい内葉は、甘みを生かし鍋料理に向きます。新鮮な芯は甘味があり、鍋料理やスープ向きです。厚い部分はそぎ切りにして使いましょう。火の通りが均一になります。また拍子木切りにしたものを甘酢漬けにしてもおいしいですよ。
葉にある黒い斑点は何?
白菜を購入する時、黒い斑点がついた葉を見かけることがあります。洗っても落ちず、食べても良いものなのか迷うことがあるかもしれません。
これはカビでも汚れでもなく、黒の斑点は「ゴマ症」によるもの。強い抗酸化作用があるとされるファイトケミカル(フィトケミカル)の一つでポリフェノールです。そのため、食べても問題はありません。
ゴマ症は、気温が高かったり低かったり、肥料が多すぎるための栄養過多だったりと、栽培環境のストレスによって生じます。味については、通常の白菜と比べて劣るという見解もあれば、おいしいという見解もあるようです。