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どうぶつ

歯は抜け落ち…猫エイズキャリアの元保護ねこ 安心し切った熟睡中の動作に感動「何の夢?」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

静岡のお寺から飼い主さんへ連絡 「残りの時間をゆっくり楽しく過ごしてもらいたい」

 現在、飼い主さんとともに東京で暮らすこたろうくんですが、かつては静岡のお寺で保護されていた元野良ねこでした。住職さんが保護したものの、近隣の家庭でお迎え先が見つからず。そこで住職さんは飼い主さんの動物好きを思い出し、連絡を取ったそうです。

 飼い主さんが聞いた話によると、こたろうくんは4年以上もの間、野良ねことして過酷な生活を強いられてきました。信じがたいことに、子どもたちから石を投げられているところを目撃されたこともあったといいます。それをかわいそうに思った人が、飼いねこだと思われるよう首輪を着けたものの、今度は成長にしたがって首に食い込むように。首輪を取った後もしばらく跡が残ってしまっていたそうです。

 また、保護直後のこたろうくんは厳しい健康状態にありました。猫エイズで陽性反応がみられた他、皮膚病を患っていたためシッポは毛がないほどボロボロに。また、お腹には条虫が寄生していました。

 犬歯以外の歯が抜け落ちてしまっていたことや肉球の黒いシミなどから、獣医師はこたろうくんの年齢を7~10歳と推定。飼い主さんは「外で過酷な生活をしてきたと思うから、残りの時間をゆっくり楽しく過ごしてもらいたい」と考え、お迎えを決意したそうです。かっこいいお名前は、一時的に保護していた方から写真を見せてもらった際にキリッとした顔から思い浮かびました。

お迎え初日から膝の上に ごはんもいっぱい食べて元気に成長

元気に成長したこたろうくん。今では飼い主さんとリビングで一緒に過ごすように【写真提供:こたぽん(@kotapom76)さん】
元気に成長したこたろうくん。今では飼い主さんとリビングで一緒に過ごすように【写真提供:こたぽん(@kotapom76)さん】

 動物好きでありながら、実はねこを飼うのが初めてだったという飼い主さん。ねことの生活に未知があふれていたことやこたろうくんが元野良ねこだったこともあり、当初は心を開いてもらうために1か月以上の時間を要すると予想していたそうです。

 ところが、こたろうくんとの生活が始まると、結果は予想していたものと真逆でした。何とお迎え初日から飼い主さんの膝に乗ってきてくれて、リビングで一緒に過ごすことができたそう。しかも、寝る時もこたろうくんは飼い主さんのベッドの近くまで来てくれたのだとか。

 その後も献身的にケアを続け、今ではシッポもフサフサ。お腹の寄生虫も駆除でき、猫エイズキャリアがある以外は、すっかり元気な姿を取り戻したのです。今回の動画のように無防備な寝姿を見せてくれるのにも時間はかからなかったのだとか。

 こうしてお迎えから4年が経ち、すっかり元から家ねこのような雰囲気を醸し出しているこたろうくん。そんなこたろうくんの普段の様子はインスタグラム(kotapon_76)でも見ることができますよ。こたろうくんが、健康と安心を与えてくれた大好きな飼い主さんとこれからもずっとずっと幸せに暮らせますように。

○取材協力:こたぽん(@kotapom76)さん

(Hint-Pot編集部)