Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

野菜だけのヘルシーレシピ お疲れ気味の胃に優しいベジタリアン風キャベツパイ

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

やわらかめのマッシュポテトがベストマッチ【写真:和栗恵】
やわらかめのマッシュポテトがベストマッチ【写真:和栗恵】

 コロナ禍はまだまだ予断を許さない状況ですが、少しずつ日常を取り戻しつつある2021年の年末。飲み会の人数制限も緩和傾向になっているとはいえ、安心してお酒を飲むなら自宅という人も多いでしょう。ただし、自宅ではついつい飲みすぎてしまうことも……。翌日に「体がつらい!」という時に、ぜひおすすめしたい食材がキャベツです。そこで今回はキャベツを使ったパイをご紹介します。

 ◇ ◇ ◇

キャベツは「食べる薬」 胃を整える効果に期待大

 胃の粘膜の再生に効果があるとされるビタミンU(キャベジン)や、体内を健康に導くビタミンKを豊富に含んでいるキャベツ。腎機能を助け体内の余分な塩分の排出を助けるカリウムなど、お酒が飲みたくなるこの時期にうれしい栄養素も満載です。また薬膳の世界では「食べる薬」と呼ばれ、虚弱体質の改善に欠かせない食材でもあります。

 ただし、キャベツは生で食べると体を冷やす性質があります。冷え性で悩んでいる方は加熱調理したものがベター。そこでおすすめしたいのが、キャベツをパイ生地代わりに使用したレシピです。

 ポイントはキャベツの栄養を損なわないようサッと茹でること。オーブンで火を通すため栄養がほとんど溶け出さず、無駄なくいただくことができます。そして、キャベツは焼くことで旨みがアップする食材です。この冬の体調管理には、キャベツをたっぷり取り入れてみてください。野菜嫌いの子どもでも、これならパクパク食べてくれるかも?

○ベジタリアン・キャベツパイ

【材料】(2人前)
キャベツ      外側に近い大きめの葉っぱを4枚
玉ネギ       中1/2個
シメジ       1/2株
オリーブオイル   大さじ1
牛乳        200ml
マッシュポテトの素 40g
黒コショウ     少々
塩         小さじ1/2
野菜だし      小さじ1/2(ベジタリアンでなければコンソメスープの素でもOK)

【作り方】
1. キャベツの葉は芯を取り、縦に包丁を入れ2等分する
2. 玉ネギは薄切りに、シメジは汚れが気になる場合はキッチンペーパーなどで優しく拭き取り、石づきを切り落としてほぐしておく。1で取ったキャベツの芯は薄切りにしておく
3. 鍋にお湯を沸かしてキャベツの葉をサッと(15秒程度)湯がき、ザルにあけて冷ましておく
4. 冷めたらよく水気を切り、耐熱皿(直径20cm程度)に葉先が半分くらい出るようにしながら丸く敷き詰める
5. 牛乳を耐熱ボウルに入れ、電子レンジ(600W)で2分加熱する。そこにマッシュポテトの素を加え、やわらかめのマッシュポテトを作る
6. フライパンにオリーブオイルを引き、2の野菜類を入れてしんなりするまで炒める。この辺りでオーブンを210度で余熱
7. 5のマッシュポテト、黒コショウ、塩、野菜だしを6に加え、全体をよく混ぜ合わせてフィリングを作る(どちらも温かいうちにやると混ぜ合わせやすい)。味を見ながら塩を加えて調整する
8. 4のキャベツの上に7のフィリングを入れて平らにならす。はみ出た葉先を折り返し、フィリングが見えないように隠す
9. 210度のオーブンで約10分焼き、キャベツに軽く焦げ目が付いたら完成

夜のうちに“後は焼くだけ”の状態まで仕上げ、翌朝にパンと一緒にこんがり焼くのもおすすめ【写真:和栗恵】
夜のうちに“後は焼くだけ”の状態まで仕上げ、翌朝にパンと一緒にこんがり焼くのもおすすめ【写真:和栗恵】

 中身にはすべて火が通っているため、オーブンで焼く工程を省いても食べることはできます。しかし、高温でサッと加熱すればキャベツの旨みが凝縮され、味わいが格段にアップ。トースターで作る場合は、耐熱皿を小ぶりなもの2枚に分けて作りましょう。

 やわらかめに作ったマッシュポテトを混ぜ込むことで、まるでホワイトソースを使ったかのようなフィリングになります。夜のうちに工程8まで仕上げておき、朝、オーブンでパンとともに焼いていただくのもおすすめ。フィリングとパンがよく合います。

(和栗 恵)

和栗 恵(わぐり・めぐみ)

恋愛コラムニスト・ライフスタイルライター。1970年東京都生まれの B型。雑誌、ウェブ、ドラマCD、ゲームシナリオ制作など、さまざまな媒体を手がける。男女の本質的な違いに着目した独自の恋愛論・結婚論を、ティーン誌、青年誌、ママさん向けウェブなどで展開中。著書にA型夫とB型妻との生活を描いた「毎日がグチLove B型妻 VS A型夫(笠倉出版社)」、「そして、ありがとう…ー犬とわたしの12の涙ー(日本文芸社)」などがある。