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揚げ物にキャベツ、ウナギに山椒 当たり前のように一緒に食べているけど実は「最強」 栄養士が解説
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普段、当たり前のように一緒に食べている組み合わせの中には、実は「最強」とされる食べ合わせがあるようです。自炊やテイクアウトなど家で食事をする機会が増えている昨今。家庭の食卓に登場することが多い、トンカツやコロッケなどの「揚げ物にキャベツ」を添えるのをはじめ、「焼き魚に大根おろし」「刺身にツマ」、そして暑さを乗り切るために食べる人も多い「ウナギに山椒」などが挙げられます。「メイン料理」と「添え物」のようなイメージがありますが、単なる組み合わせではなさそうです。実は理に適っていることを、栄養士の池田由美さんが解説します。
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キャベツには胃腸薬の名前にもなった成分が豊富 揚げ物にはレモンも
○揚げ物にキャベツ&レモン
キャベツには、有名な胃腸薬と同じ名前のキャベジン(ビタミンU)という成分が含まれていて、胃酸の分泌抑制や胃腸粘膜の新陳代謝促進の働きをします。トンカツやコロッケ、メンチカツ、鶏肉のから揚げなど胃もたれを起こしやすい揚げ物とキャベツは、相性の良い組み合わせです。キャベツは「付け合わせ」というよりも、揚げ物で負担がかかる「胃の働きを助ける」という絶大な役割が期待されています。ぜひ残さず一緒に食べましょう。
また、揚げ物料理でよく添えられるのがレモン。強力な抗酸化作用のあるエリオシトリンとビタミンC、消化吸収を促進するクエン酸が含まれています。酸化しやすいと言われる油脂で、しかも高温の油を使う揚げ物とレモンは、相性の良い食べ物と言えるでしょう。ただし輸入レモンには、日本では禁止されている防カビ剤「OPP」が付着されていることもあるので、皮をよく洗って使用しましょう。
○焼き魚に大根おろし
料理にさっぱりとした味わいをプラスする大根おろし。大根には、食中毒の予防にも注目されるイソチオシアネ-トという殺菌・抗菌作用のある成分が含まれています。また、生で食べることで、熱に弱いビタミンCも豊富に摂ることができ、魚に豊富に含まれる鉄の吸収を促進させる働きも期待できます。ジアスターゼの他、プロテアーゼ、リパ-ゼという消化酵素を多く含み、でんぷんの他、魚のたんぱく質や脂質の消化を助けるので、一緒に食べるとメリットがあります。