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タコの赤ちゃんが神秘的 孵化した直後の色が変わるレアな瞬間に大反響「かわいすぎる」

著者:Hint-Pot編集部

動画のワンシーン。奥に見える白いものがイイダコの卵。赤ちゃんが見せた珍しい光景が話題に(画像はスクリーンショット)
動画のワンシーン。奥に見える白いものがイイダコの卵。赤ちゃんが見せた珍しい光景が話題に(画像はスクリーンショット)

 生命が誕生する瞬間は神秘的で美しいものが多いですよね。私たちが普段見慣れないシーンであれば、その希少性も高まります。ツイッター上では、イイダコの卵が孵化するという珍しい様子を撮影した動画が話題になっています。一体どんな経緯でこの動画を撮影することができたのでしょうか。動画を投稿した博物館にお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

巻き貝の中に入っていたイイダコのメスと50個の卵

 北海道以南の日本各地から朝鮮半島、中国沿岸に分布するイイダコ。水深20センチ程度の浅瀬に多く、夜間に活動して小さな甲殻類などを捕食して生息しています。産卵の際には岩の間や二枚貝に入る習性があるため、二枚貝を使った漁も盛んです。

 また、同じマダコ科のマダコが多くて数万個の卵を産むのに対し、冬から春が産卵期のイイダコは一度に数百個のみだそう。孵化の瞬間を目撃することは、少しレアといえるかもません。

 今回、イイダコの卵が孵化する様子を撮影したのは和歌山県立自然博物館(和歌山県海南市)。動物、植物、昆虫、貝、化石などの標本も展示・収蔵している同館では、興味を持って楽しみながら学習することができます。現在は生体展示の難しいタチウオや珍しいシロコバンなどを飼育展示。来年1月4日から30日にかけては、世界で4体しかないニホンオオカミの剥製が公開予定とあって、注目を集めている施設です。

 博物館にイイダコのメス個体が持ち込まれたのは12月7日。その際に学芸員は、イイダコが入っていた巻き貝に多数の卵が産みつけられているのを発見しました。その卵をよく観察すると、中にタコの赤ちゃんが動いている様子が見えました。

孵化の瞬間、白かった赤ちゃんの体が薄茶色に変化

 間もなく孵化が始まりました。今回撮影を担当した学芸員の小泉さんは他の学芸員から知らせを受け、慌ててカメラを向けたそうです。動画では1センチほどの大きさで細長い半透明のカプセル状の卵の中に赤ちゃんタコの目も確認できます。撮影時にはすでに10匹ほど孵化していましたが、さらに1匹、2匹と勢いよく飛び出していく様子の撮影にも成功。

 興味深いのが、卵の状態では白かった体が孵化すると薄茶色に変化していること。タコは身を守るために体の色を変化させる「擬態」という性質を持っていますが、それが生まれた瞬間から発揮されているのが分かります。生まれたばかりの赤ちゃんタコは勢いよく泳ぎ始め、50個あったすべての卵が無事に孵ったそうです。

 撮影した小泉さんに当時の様子をお伺いすると「一つひとつの卵の孵化はほんの一瞬で、生まれた瞬間から小さな赤ちゃんタコが、器用に泳ぎ出す様子に驚きました。生まれたてでもちゃんとタコの姿をしていて、かわいらしかったです」とのこと。

 また、実のところ「生き物は専門外」だそうですが、「このような様子を自分の目で見られるのは自然博物館という職場ならでは。とても貴重な機会だったと思います」と決定的瞬間に立ち会えた感動を語りました。

 このツイートは大きな話題を呼び、再生回数は20万を超えています。“いいね”も1.3万件以上集まり、「かわいすぎる」「こんなに小さいんだ」「おむつをはいているように見える」「無事大きくなってね」といったリプライ(返信)が寄せられていました。

 同館の広報担当者によると、現時点でタコの赤ちゃんを展示に回す予定はないとのことですが、「今後、バックヤードでの飼育がうまくいけば展示するかもしれません」と可能性に含みを持たせました。学芸員の方々が見守る中で、これからも元気に育っていってほしいですね。

(Hint-Pot編集部)

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