Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

漫画

トラックドライバーの“超ヒヤリハット”を描いた漫画に6.6万人がゾッ 「これは怖い」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

漫画のワンシーン【画像提供:ぞうむしプロ(@zoumushi6)さん】
漫画のワンシーン【画像提供:ぞうむしプロ(@zoumushi6)さん】

「乗車の前に目視で周囲を確認するように」と、自動車学校では必ず教わります。ただ、免許を取ってからは、この“基本”を忘れてしまっているドライバーも多いのではないでしょうか。特に大型車は運転席からの死角が多く、思わぬ危険が潜んでいるもの。ツイッターでは、トラック運転手が実際に経験した「超ヒヤリハット」を描いた漫画が話題になっています。ぞうむしプロ(@zoumushi6)のアカウントでトラックドライバーの怪談やライフハック、ヒヤリハットなどのショート漫画を発表している「ぞうむしプロ合同会社」さんに話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

悲劇は避けられたものの「あのまま発進していたら…」

 漫画で描かれているのは、休憩を終えたトラックドライバーが車を発進させようとした時のエピソードです。トラック後部が確認できるバックモニターを見ると、遊んでいる子どもの姿が映っていました。

 これに気が付いたドライバーは、車から降りて子どもたちに「ごめ~ん。動くから危ないよ~」と声をかけたそう。「新車でモニター付いてて良かった」と胸をなでおろしました。

 ところが……トラックの下から物音がしたため確認すると“さらに恐ろしい事態”になっていたことが判明。結果的に悲劇は避けられたものの、「あのまま発進していたら……」と背筋を凍らせたのです。

「超ヒヤリハット」の一言とともにツイッターで公開されたこの漫画は、6.6万件の“いいね”を集めるなど話題に。「車体下にもモニターいるな」「これは怖い」「別業界ですが勉強になります……」「本当に子どもは怖い。斜め上の行動をするから!!」などと、漫画を読んだだけでゾッとした人が多かったようです。

今回の漫画を描いたのは「めちゃくちゃ怖いと思った」から

 今回の作品以外にも、トラックドライバーが関係する怪談や感動エピソード、ライフハックなどのショート漫画を発表している「ぞうむしプロ合同会社」さん。ご自身も元トラックドライバーで、現在は同社の代表兼アルバイトという作者さんに話を伺いました。

Q. どのような場面で話を聞くことが多かったのでしょうか?
「ドライバー時代は『詰所』と呼ばれているドライバー控室で話を聞くことが多かったです」

Q. 漫画を読んだ周囲の方の感想などがあれば教えてください。
「知っているドライバーからは『“あるある”だよね』と共感してもらえました。ネタ集めに関しては、漫画の中のキャラクターのようにメモしているわけではなく、自然と耳に入ってくることを基にしています」

Q. 車に関するヒヤリハット以外にもライフハックや人間模様、ホラーなど、さまざまなジャンルの作品を発表しています。特に気に入っているジャンルとその理由を教えてください。
「気に入っているジャンルはホラーです。中でも説明できない不思議なエピソードが好きです。答えが出ないところを想像する余地に魅力を感じます」

Q. 今回のヒヤリハット漫画はどなたの体験談でしょうか。また、子どもに関する他のヒヤリハットエピソードはありますか?
「自分の体験ではありません。基になった話をドライバー仲間から聞いた際、めちゃくちゃ怖いと思ったのがこの漫画を描いた経緯です。自分が経験したヒヤリハットエピソードは、バックする時にいつの間にか子どもが後ろにいたことです」

Q. トラックドライバーという仕事の素晴らしさについて教えてください。
「トラックドライバーは孤独というか、1人の感覚が強い仕事ですが、たまに触れる人の優しさや感謝の言葉に勇気付けられます。個人的にはトラックで走る夜の街、山道で見る朝日が大好きです」

Q. 仕事と漫画執筆の両立で得たもの、逆に大変なことや苦労していることなどを教えてください。
「ドライバーをやっていたからこそ、トラックをテーマにした漫画を描けている今の状況です。運転に集中している時、アイデアが思い浮かぶ瞬間は幾度かありました。ただし、睡眠時間と体力的な面では苦労しました」

Q. 今回の作品について、心に残った感想などはありますか?
「『朝これを見ていなければ僕は今日、人を殺していた。見ていなければ用心して車体の下を確認なんてしていなかった。本当に感謝しかない。ありがとうございました。もう二度と公園や広場の駐車場では休憩しない』というツイートです。啓発のつもりで描いたわけではないのですが、結果として事故防止につながったのなら、大変うれしく思います」

 ぞうむしプロ合同会社さんは、YouTubeチャンネル「ぞうむしチャンネル」も運営中。こちらでは、トラック運転手の怪談をモーションコミックにした作品を見ることができます。

(Hint-Pot編集部)