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おせちの「黒豆」をぜひ食べたい理由とは ただの縁起物ではない驚きの栄養価

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

お正月のおせち(写真はイメージ)【写真:写真AC】
お正月のおせち(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 お正月に食べるおせち料理には、地域や家庭によってさまざまな特色があります。また、現在は購入するケースも多く、一口に「おせち」と言っても食卓の様子は多種多様です。伝統的なおせちは、「祝い肴」などと呼ばれる3種と餅が揃えば、まずは新年を迎えるお祝いができるとされていたとか。中でも欠かせない「黒豆」について、栄養士の和漢歩実さんにお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

おせちの定番「祝い肴」や「三つ肴」とは?

 お正月を祝う縁起物の料理で、身近な行事食の一つである「おせち」。五穀豊穣、家族の健康、子孫繁栄などの祈りを込めた料理は、神様にお供えした後に家族でいただくものでした。また、神様を迎える正月の間は炊事を慎み、料理を作る人は骨休めをしようという意味もあるため、保存が利く工夫も施されています。

 料理の種類には地域や家庭によってさまざま特色がありますが、代表的な3種は「祝い肴(ざかな)」や「三つ肴」と呼ばれています。これらが揃っていれば、後はお餅でお正月のお祝いが整うといわれているそうです。

【関東と関西の祝い肴】
関東:数の子、黒豆、田作り(ごまめ)
関西:数の子、黒豆、たたきゴボウ

 関東と関西に共通している黒豆は「新しい一年を、家族がまめに働き、まめに暮らせるように」という健康の願いが込められたもの。他の地域でもお正月の定番料理ではないでしょうか。白や赤、黄色など色とりどりの料理の中で、つややかな黒豆煮は存在感たっぷり。ちなみに、黒は魔除けの色とされてきました。

 黒豆の正式名称は「黒大豆」。日本では10世紀の書物に「烏豆(くろまめ)」と記されており、平安時代の頃には栽培されていたとみられています。宮中や将軍への献上物ともされていたようで、古くから“丹波の黒豆”は高級品として知られていました。

 お正月に黒豆を食べる風習が始まった時期には諸説があります。ふっくらやわらかく煮る地域もあれば、「シワ」が寄るまで元気に働けるように、あえてシワが付くように煮る地域もあるようです。

冬に“黒い食材”を食べると免疫力が向上?

黒大豆(写真はイメージ)【写真:写真AC】
黒大豆(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 薬膳では、冬に“黒い食材”を食べると免疫力の向上や老化防止などの養生になるといわれています。現代栄養学の視点からも黒ゴマやカキ、ウナギなどは、抗酸化作用や滋養強壮などが期待される“黒い食材”です。

 大豆には表皮によって「黄大豆」と「青大豆」、そして「黒大豆(黒豆)」があります。一般的に大豆と呼ばれているのが黄大豆です。流通量が少ない青大豆は、うぐいすきな粉として加工されたり、一部地域では「ひたし豆」としてお正月に食べたりすることも。

 いずれにしても、黒豆も優れた栄養価で“畑の肉”と呼ばれる大豆の一種。体に必要なタンパク質を構成する必須アミノ酸がバランス良く含まれています。お正月におせち料理で口にするのは、単に縁起物というだけではなく、栄養価においてもメリットがあるといえるでしょう。

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