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からだ・美容

知っておきたい生理用ナプキンのあれこれ かぶれやかゆみを予防する3つのポイント

公開日:  /  更新日:

著者:福岡 由麻

生理中のかゆみやかぶれに悩まないために 気を付けたいポイント

生理中のかゆみやかぶれに悩むことも(写真はイメージ)【写真:写真AC】
生理中のかゆみやかぶれに悩むことも(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 生理の時にデリケートゾーンがかぶれたり、かゆみで悩んだりしたことはありませんか? かぶれの原因は主に湿気と摩擦の2つが考えられます。

○湿気
 生理期間中は、経血により常に湿った状態です。特にナプキンを当てていると、湿った状態が続き、蒸れてかぶれやすくなります。また、湿気が多いと雑菌が繁殖しやすくなり、トラブルの元になることもあります。

○摩擦
 湿気でふやけた皮膚は、少しの摩擦でも刺激を受けやすくなります。ナプキンはしっかりフィットしていないとずれやすく摩擦が生じやすくなるため、下着にしっかり固定できるものが良いでしょう。

 デリケートゾーンの痛みやかゆみは、すぐに対処することが難しいもの。気になることで集中力も欠けてしまいがちです。また、恥ずかしさから誰かに相談することもできず、つい我慢してしまう方が多いかもしれません。かぶれやかゆみを避けるためには、次の3つのポイントを心がけましょう。

1. 清潔にする
 生理用ナプキンをまめに交換することが大切です。もし可能であれば、デリケートゾーンを水で軽く流したり、デリケートゾーン向けのウェットティッシュで拭いたりするとさっぱりします。

2. 素材を見直す
 一般的なナプキンには、不織布やメッシュ素材が使われています。不織布はふんわりとした肌触りが、メッシュ素材は経血を素早く吸収するのでサラッとしているのが特徴です。

 これらを使っていてかぶれやすい場合は、一度素材の見直しをおすすめします。最近では、オーガニックコットンを使ったナプキンも登場しました。ふわっとした肌触りが気持ち良く、摩擦も起きにくいと言われています。素材にこだわりたい方へおすすめです。

3. ナプキン以外のアイテムを試す
 フェムテックの広まりとともに、生理用ナプキン以外の選択肢が広がりました。かぶれが気になる方は、思い切って違うアイテムを試すのも良いでしょう。生理を快適に過ごすための代表的なアイテムは次の通りです。

○月経カップ
 医療機器に分類されます。腟内に挿入して経血を溜めるものです。経血量によりますが、一般的に4~8時間ほど使用が可能です。

 使い方は、溜まった経血を流し捨てて、しっかり洗い流します。外出先で洗い流せない場合は、水で流せるウェットティッシュで汚れを拭き取りましょう。繰り返し使えることが特徴ですが、使用前は必ず煮沸消毒を。また、挿入する時は手指を清潔にすることも忘れないようにしましょう。

○吸水ショーツ
 吸水性の高い布を何層にも重ねたサニタリーショーツです。ショーツ自体がしっかり吸水するため、いざという時も安心感があります。お手入れは、汚れが出なくなるまで押し洗いを。その後に洗濯機で他のものと一緒に洗うこともできます。繰り返し使うことが可能です。ちなみに、薬機法(旧薬事法)の観点から現在は「生理用品」として認定されておらず、雑貨に分類されます。

 
 ナプキンを見直してもかぶれやかゆみが治まらない、異変があるという場合は、専門医の受診をおすすめします。女性特有の生理やデリケートゾーンの悩みは、今やオープンな話題です。悩みや疑問を1人で抱え込まず、周囲に相談しましょう。いつも快適に過ごせる一年になりますように。

(福岡 由麻)

福岡 由麻(ふくおか・ゆま)

福岡 由麻(ふくおか・ゆま)
薬剤師、講師、ヘルス・ビューティライター。大学卒業後に病院や調剤薬局、ドラッグストアで薬剤師として勤務。患者さんと15年間向き合った経験を通して、予防医学の観点から「薬に頼らない健やかな体作り」の大切さに気付く。特に自身の妊娠と出産、育児の経験を生かした「女性の健康」に関するサポートが得意。メディアでの執筆経験も多数。人生100年時代、多くの女性がいつまでも美しく健康で過ごせるような社会の実現を願い活動中。
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