絶滅種のチーター　子どもたちはいずれ別の施設へ

　昨年9月からはズラヤママと一緒に展示スペースで公開されている6頭。生後1か月までは母親の乳を飲んでいましたが、大人と同じように馬肉や鶏の頭、骨付きの肉などを食べてしっかりとした体になりました。生後5か月時に10キロほどだった体重は現在、14キロ前後にまで成長しているそうです。

「生後は体長（シッポを含まない長さ）1センチほどでしたが、今では60センチほどになり、手足も長くなってきました。銀のたてがみはほとんどなくなって痕跡程度ですが、鳴き方はまだ子どもの特徴が残っていて、小鳥のような鳴き声で鳴いています」

　誕生した子どもたちは親離れをする1歳から1歳半ほどの間になると、繁殖に協力をしてくれた他の施設に移るそう。6つ子がズラヤとともに暮らせるのも残り半年ほどです。

「チーターは絶滅に瀕した動物であり、このままではチーターがこの世から姿を消してしまう恐れがあります。千葉市動物公園がチーターを飼育し始めた最大の目的はチーターの繁殖であり、その思いに賛同し、チーターを寄贈してくれたプラハ動物園（チェコ）や、ズラヤを送り出してくれたクリスチャンサン動物園（ノルウェー）、モンペリエ動物園（フランス）のご好意を持続可能としていくために、子どもたちはいずれ他の動物園にお婿・お嫁に出す予定です」

　ズラヤの出産で育児などの経験を積んだ同園は、今後もチーターの繁殖に力を入れていくといいます。

「初出産にもかかわらず、ズラヤの献身的な子育てには感動の毎日で、人間が教わることもたくさんありました。ヨチヨチ歩きでねこのようにじゃれ合っていたチビーターたちも、今ではチーターらしく走り回るように。どんどん成長するため、ご来園の度に違った魅力を見せてくれると思います。チーターの子どもたちに、ぜひ会いに来てください」

　同園では毎週月・木曜日（祝日を除く）の午後3時15分～午後4時15分に、ズラヤとチビーターを公開しています。天候や動物の状態によっては、公開を中止することがありますので、お出かけの前には確認を。

　チビーターの成長記録は同園の公式YouTubeチャンネル「千葉市動物公園【公式】」でも見ることができますよ！

（Hint-Pot編集部）