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押したくなる不思議なボタン 水族館が設置したアイテムに大反響 「猛烈に押したい」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

押してみたくなる? 水族館に置かれた“ツッコミどころ満載”のボタンが話題(写真はイメージ)【写真:写真AC】
押してみたくなる? 水族館に置かれた“ツッコミどころ満載”のボタンが話題(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 外出中にふと見かけたボタン。中にはなぜか無性に押したくなるものがありますよね。最近では、エレベーターのボタン製造などを手がける企業が工場見学用に設置した「1000のボタン」も話題になりました。そして現在、SNS上では“ツッコミどころ満載”のボタンが紹介され、反響を呼んでいます。その名も「館長が出てくるボタン」。押したら一体何が起こるのか? このボタンを設置した投稿主さんにお話を伺いました。

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北海道北見市にある「北の大地の水族館」に置かれた館長とのコミュニケーションツール

 ツイッター上で注目を集めたのは「最近押されないな……と思ってたらボタンの充電が切れてました! すみません」という言葉とともに投稿された1枚の写真。黒いボタンの上には「館長が出てくるボタン」と大きく書かれています。そして下には「用事がなくてもOK! ボタンを押すとだいたい3分以内に現れます」とも。

 この投稿は5.2万件超の“いいね”を集めました。リプライ(返信)には「用事がなくてもOK! ってサービス良すぎませんか?」「押したい 猛烈に押したい」「これ用事なく押したらどうなるんだろう」といった好奇心に満ちた声も多数。その一方で「館長って忙しいイメージしかないから押しにくいです」「去年行ったけど押せなかった」といった消極派も見受けられました。

 館長? 用事がなくてもOK? そもそも「館長」って偉い人なのでは? そんな人が3分以内に現れるって……と、とにかく謎でしかないこのボタンの正体を探るため、「Hint-Pot」編集部は投稿主さんにコンタクトを取りました。

呼び出される頻度は「1か月に10回程度」

 投稿をしたのは山内創(@suymuc)さん。北海道北見市にある「北の大地の水族館(山の水族館)」の館長を務めていらっしゃいます。このボタンは2020年7月に設置され、その目的は「お客様とのコミュニケーションを増やすこと」だったそう。とはいえ、やはり押すことを躊躇するお客さんが多いのか、呼び出される頻度は「1か月に10回程度」だそうです。

 ボタンには工夫を凝らしました。

 総合電機メーカー「ソニー」が展開するIoTモジュール「MESH」の「MESH ワイヤレスファンクショナルタグボタン」を活用。事務所内のパソコンとBluetooth接続されており、ボタンが押されるとアプリ経由でコミュニケーションツール「slack」にメッセージが送られる仕組みです。パソコン前にいなくてもスマートフォンに通知が来るそう。山内館長によると「事務所内だけでなく館内どこにいても出られるように、普通のインターホンではなくこの形にしています」とのことです。

 とはいえ、このシステムもツイートにあるように「電池切れ」となると、ボタンが押されても反応しません。「きっと何度か呼ばれていたはず」というリプライに対し「そうみたいです~」とお茶目な返答で“謝罪”しました。

 ちなみに、多くのユーザーが気になっていた「用事がなくても」という件ですが、これまで特に変わった「呼び出し」はなく、「展示や生き物に関する質問をいただくことが多い」そう。お客さんも節度ある使用を心がけているようです。

 最近は大雪の影響で臨時休業することもあった水族館ですが、淡水魚のみを展示するという珍しいスタイルで人気を集めています。現在は、滝つぼを下から見上げる「滝つぼ水槽」や、冬には凍った川の下で生きる魚の様子を見ることができる「四季の水槽」など、趣向を凝らした展示が話題です。

 今年はリニューアル10周年を迎えるため、7月から記念事業も始まるそうです。「館長を呼び出すボタン」だけでなく、来館者を楽しませてくれるイベントにも期待したいですね。

(Hint-Pot編集部)