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電車の乗客が“華麗な連携プレー” 急病人救う漫画に3万人感動 「皆さんかっこいい」
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電車に乗っていて急病人を見かけた経験はありますか? いざとなると突然の出来事に慌ててしまい、迅速な対応はなかなか難しいかもしれません。しかし、数人で協力すればいち早く最善の救護が可能になることも。ツイッターでは、乗客同士の“華麗なる連携プレー”で急病人を救う様子の実話漫画が話題を呼んでいます。もしもの時にどう行動すべきかというヒントにもなるこの作品について、作者の人間まお(@ageomao)さんに話を伺いました。
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電車内で高齢男性の意識が…居合わせた乗客がファインプレーを連発
ブログ「人間まおと愉快な仲間たち」のエッセイ漫画や、手術室看護師を描いた漫画「オペ看」が人気の人間まおさん。今回大きな反響を呼んだ漫画は、ある看護師長さんが電車内で経験した急病人対応に関するエピソードです。
看護師長さんが電車に乗っていると、目の前にいた高齢男性の体調が悪化。突然泡を吹き、意識を失ってしまいました。そこで看護師長さんは声かけを行い、ズボンのベルトをゆるめ男性を少しでも楽な状態にさせます。
しかし、「これはまずいかも」と感じた次の瞬間、男性は吐き気を催します。嘔吐してしまいそう、しかし袋を持っていない……。その時でした。近くにいた会社員の男性が、パンを入れていたレジ袋をすかさず差し出してきたのです。
難を逃れた後は、次の駅で救急搬送してもらうよう手配が必要です。すると、今度は何と女子高生がすっと手を挙げ「駅に連絡しておきました」と一言。「何だこの車両! できる奴が揃ってる!」と看護師長さんも仰天です。
さらに駅に到着すると、また別の乗客が「駅員さんこっちです!」と素晴らしい誘導。最後は数人がかりで息を合わせて高齢男性を車いすに運ぶという、乗客同士の華麗な連携プレーが展開されました。電車の緊急停車時間も数分程度と最小限に収まったそうです。
このエピソードが公開されると、3万件もの“いいね”を集める大きな反響を呼びました。さらにリプライ(返信)には、「これ何度見ても素晴らしい」「私もこうできるようにしたい」「ファインプレーで皆さんかっこいい!」「これが当たり前にできる日本人が増えてほしいな」といった連携プレーへの称賛が寄せられています。
急病人を見かけたらまずは乗務員へ連絡を
人間まおさんは「なかなかここまでスムーズに対応できることってないので、みんなに知ってほしい」と考え、今回の作品を描いたそうです。また、このエピソードから電車内の急病人対応に「冷静さが大事」と改めて感じると同時に、車内からの電話連絡について「一体どこへかければ?」という疑問も浮かんだといいます。
この点について「Hint-Pot」編集部が「東京地下鉄株式会社(東京メトロ)」に確認したところ、電車内から最寄りとなる駅の事務室へ電話をかけるのは可能とのこと。ただ、乗車中に急病人や火災などを見つけた場合は、車内に設置されている非常通報装置の利用を勧めています。
非常通報装置を利用すると、まず乗務員につながります。そこで乗務員によって得られた情報が指令所を通じて最寄り駅へと送られ、救助活動が行われることになるそうです。
電車内での急病人対応は、路線の駅間や利用車両などで内容が当然ながら変化します。今回の作品のように、電話を直接かけることが最善策とは限らない場合も。また、鉄道会社が定める対応方法は各社により違いがあるため、まずは乗務員に判断を仰ぐことが最初の行動と言えそうです。これなら気負うことなく人助けができそうですね。
(Hint-Pot編集部)