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彼岸や土用…季節の変化をつぶさに感じる日本 独自の暦日「雑節」とは?
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古くより日本人は四季の変化を敏感でした。それを象徴するものの一つが、一年を24分割して季節の目安にしてきた「立春」や「春分」などの二十四節気。他にも季節を知る独特な年中行事や物忌みが存在します。季節感が失われつつある今だからこそ知っておきたい、古くより伝わる季節の節目「雑節」について解説します。
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雑節とは 節分や土用など年中行事や物忌み
雑節とは、旧暦や二十四節気を補助するために考えられた日本独自の暦日であり、農作業の目安とされてきました。一般的には次のようなものがあります。
○節分
本来は「季節を分ける」意味で、季節の始まりである「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日はすべて「節分」と呼ばれていました。旧暦では立春が新しい一年の始まりとして重要視されたことから、現在では節分といえば立春の前日を指すようになりました。2022年は2月3日です。
○彼岸
彼岸とは「あの世」を意味する言葉で、「春分」と「秋分」を中日とした前後3日の1週間を指します。先祖を偲び、供養する日本独自の仏教行事です。また「暑さ寒さも彼岸まで」といわれ、暑さや寒さのピークは越えて穏やかな時季になるといわれています。2022年の春分の日は3月21日、秋分の日は9月23日です。
○土用
立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間をいいます。土用の時期は「土いじりをしてはいけない」「種まきをしてはいけない」という物忌みが伴います。現在では夏の土用(立秋前)を指すのが一般的で、「土用の丑の日」は「ウ」の付く食べ物を食べると良いという言い伝えから「ウナギ」を食べる習わしが受け継がれています。