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日本の暦で感じる季節のめぐり 白露と秋の七草 楽しむ方法や覚え方とは

著者:鶴丸 和子

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秋を代表するハギの花(写真はイメージ)【写真:写真AC】
秋を代表するハギの花(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「秋の七草」を知っていますか? 古くから日本人は秋を彩る野花を楽しみ、季節の移ろいを感じてきました。七草といえば、「春の七草」は七草粥として広く知られていますが、秋の七草となると、なじみが薄く、すぐに思い浮かばないかもしれません。由来や春の七草との違い、覚え方を紹介します。

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秋を代表する草花 食べて楽しむもの?

 秋の気配が本格化してくる時期ですね。季節を表す二十四節気では9月上旬から約15日間を「白露(はくろ)」(2021年は9月7~22日)と呼び、大気が冷えてきて草木の葉に露が白く光る頃になります。日中は暑くても、朝晩は気温が下がってひんやり。ようやく残暑が引いて、秋の草花たちが風に揺らぎ始めます。

 秋の七草とは、ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウのこと。そもそもは、奈良時代の歌人で知られる山上憶良(やまのうえのおくら)が「秋の野花を指折り数えてみたら7種類あった」ことを歌(万葉集)に詠んだことから、秋の代表的な草花として古くから日本人に親しまれてきました。

 ちなみに春の七草は、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロのこと。五節句の1つ「人日の節句」にあたる1月7日の朝に、これら7種が入ったお粥を食べます。邪気を払うとともに、正月の料理で疲れた胃を休ませ、不足しがちな栄養素を補う意味もあるといわれています。

 そうなると秋の七草も食べるもの? とつい思いますが、春の七草とは違って食べる風習はありません。一部は古くから生薬として用いられてきたものもありますが、鑑賞して秋を楽しんできたようです。