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お金

3つの銀行口座を使い分け 売れっ子税理士・板倉京が教える 選び方のポイントは

公開日:  /  更新日:

著者:板倉 京

2. 積み立てる口座:イレギュラーな出費に備えるという目的も

「自動積立口座」をおすすめする税理士の板倉京さん【写真提供:板倉京】
「自動積立口座」をおすすめする税理士の板倉京さん【写真提供:板倉京】

 前回の記事でもおすすめした通り、給料口座から一定額を貯金していく「自動積立口座」を使って自然にお金が貯まっていく仕組みを作ります。

 この積み立てる口座も、金利が高めのネット銀行などがおすすめです。給料口座から毎月手数料無料で一定額を自動入金してくれるサービスを利用しましょう。自動積立サービスがあるネット銀行は、住信SBIネット銀行、ソニー銀行、じぶん銀行、イオン銀行、セブン銀行などです。できれば、金利の高い銀行を選びたいところ。ネットで「銀行金利比較」などと検索すれば、最新の金利を確認することができます。

 この口座は、「貯める」ことが目的ではありますが、急な病気や引っ越しなど、イレギュラーな出費に備えるという目的もあります。

3. 増やすための口座:ネット証券と連携している銀行がおすすめ

 2の自動積立預金は、お金を毎月貯められますが、簡単に引き出せてしまいます。そのため、貯めたお金を全額この口座に入れたままでは「結局、そこからお金を引き出して使ってしまった」なんてことも……。そんな事態を防ぐためにも、一定額を「増やすための口座」に移しておきましょう。

 おすすめは、楽天銀行や住信SBI銀行などネット証券と連携している銀行です。楽天銀行は、普通預金の金利も0.02%と都市銀行の20倍!

 とはいえ、100万円預けても年間利息200円ですから、増やすためには「金利の高い定期預金に入れる」「外貨預金をする」「証券口座と連携して資産運用をする」というように、資産運用にもチャレンジしてみたいところです。資産運用については今後、連載の中でご紹介していきたいと思います。

 楽天銀行は、楽天カードを利用するとポイントがつくなどさまざまな特典があり、利用者も多い銀行です。楽天証券に口座を作れば、2で積み立てた口座から手数料無料で楽天側に資金移動することや、投資信託などの資産運用を始めることもできます。

  
 口座を3つも管理することに抵抗感がある人も多いでしょう。しかし、それぞれの役割と使い方を理解することで、わずらわしさより利点を感じるはず。まずは各行のデータをじっくり検討して、銀行選びから始めてみませんか?

(板倉 京)

板倉 京(いたくら・みやこ)

1966年10月19日、東京都生まれ。神奈川県内で育ち、成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科卒。保険会社勤務後に結婚。29歳で税理士資格試験の受験を決意し、32歳で合格する。36歳での長男出産を経て、38歳で独立。主な得意分野は、相続、税金、不動産、保険。テレビでは「あさイチ」「首都圏ネットワーク」(ともにNHK)、「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)、ラジオでは「生島ヒロシのおはよう一直線」(TBSラジオ)などに出演して解説。主な著書は「夫に読ませたくない相続の教科書」(文春新書)、「相続はつらいよ」(光文社知恵の森文庫)、「女性が税理士になって成功する法」(アニモ出版)、「知らないと大損する! 定年前後のお金の正解」(ダイヤモンド社)など多数。