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“ねこ様用顔はめチラシ”が話題 美術館のアイデア光る企画展に称賛 「企画者は神か」
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美術館と聞くと、「ハードルが高い」と感じるアート初心者は多いようです。しかし、最近は柔軟な感性と自由な発想で、ユニークかつ参加しやすい催しを行っている美術館が増えています。最近、愛猫家たちの注目を集めたのは、京都・嵯峨嵐山にある「福田美術館」の企画展。愛猫と芸術を同時に楽しめる工夫が詰まったチラシに驚きの声が集まっています。チラシの写真を投稿者したSEO YOKO(@xggPNNfk33O2sq7)さんに話を伺いました。
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トラとねこにまつわる作品を展示 京都・嵯峨嵐山の福田美術館
京都市内でも有数の観光名所・渡月橋がある嵐山地区。風光明媚なその場所に2019年にオープンしたばかりの福田美術館は、江戸時代から近代にかけての有名な日本画家の作品約1500点を所蔵しています。「蔵」をイメージした展示室や「縁側」のような廊下など、伝統的な京町家のエッセンスを取り入れた建物も見どころの一つ。
2022年は寅年ということから、現在は企画展「トラ時々ネコ 干支セトラ展」を開催中。与謝蕪村や円山応挙、竹内栖鳳など有名画家が描くトラの絵を中心に、干支にまつわる作品を展示しています。また、2022は“ニャーニャーニャー”とも読めることから、愛らしいねこを描いた絵画も“時々”並ぶそうです。
SEO YOKOさんは先日、この美術館を訪問。エントランスに設置された企画展のパネルを見て驚きました。それは、円山応挙の「虎図」を使用した「ねこ様用顔はめパネル」。パネルはトラの顔部分が丸く切り取られ、ねこ様が顔を出しやすい高さで台に貼り付けられていたのです。
館内で配布されたチラシにも顔はめの工夫が ダウンロードも可能
「パネルを見て『あー、ノラ子を連れてくればこれできたのに!』って残念に思っていたんです。そうしたら、パネルと同じデザインのチラシがもらえたので『これでおうちでノラ子をはめられる!』ってうれしく思いました」
「ノラ子」ちゃんとは、SEO YOKOさんの6歳になる愛猫。娘さんの友人に公園で保護されましたが、飼えない事情があったため、SEO YOKOさん宅でお迎えすることになったそうです。
個性的なお名前は、お迎え後すぐに健康診断のため動物病院へ連れていった時の診察券に書かれた名前が由来。そこには「ノラ」と書かれていたことから、女の子なので“子”を付けて「ノラ子」ちゃんと名付けることに決めました。
飼い主さんいわく、ノラ子ちゃんの性格は“まぁまぁいい方”。そこで、なるべく落ち着いている時を狙って、息子さんと協力しながらこの顔はめチラシにトライしてみたところ、おとなしく顔を入れてくれたようです。
ノラ子ちゃんの愛らしさと工夫に富んだチラシの相乗効果で、写真は大きな話題に。3.7万件もの“いいね”を集めた他、「ねこさん、何とも勇ましい……」「『干支セトラ』って企画者神かよ」「うわー面白い」など、たくさんのリプライ(返信)が寄せられています。
ちなみに、このチラシは館内で配布されている他、福田美術館の公式ホームページでダウンロードも可能。自分で印刷して、自宅で楽しむこともできます。話題の「トラ時々ネコ 干支セトラ展」は4月10日(日)まで。顔はめパネルはねこ専用サイズになっていますが、わんちゃんや人の参加も歓迎しているそうです。
(Hint-Pot編集部)