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大学進学を小4で決断するドイツ “大卒なら企業の就職に有利”にならない社会とは
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現在、大学入試シーズン真っ只中の日本。何と世界には、小学校の段階で大学進学を決断しなければならない国があります。ドイツの小学生は4年生で進路選択を迫られるそうです。そこまで早いのは一体なぜ? 現地在住ライターの中野吉之伴さんに、社会的背景や国民が大切にする価値観などを教えていただきました。
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小学生から始まる大学進学 就職を考えると早いに越したことはない?
ドイツの小学生は4年生で大学進学を目指すかどうかを決める――。この話をすると、日本の皆さんは基本的にびっくりされます。僕もびっくりしましたし、最初は「そんなの無理でしょ」とも思いました。
でも、ドイツにおける“就職事情”に照らし合わせると「なるほど」と感じることも多々あるのです。
ドイツでは「大学卒業予定者が新卒で就職」という形式がほとんどないばかりか、日本では一般的な“就職説明会”という形で親切に情報提供をしてくれることもありません。自分から積極的に情報を収集し、応募して面接する機会を作らないとチャンスはいつまで経ってもめぐってこない。そうした自立して取り組む人間性と、自分の考えを論理的にまとめ上げてコミュニケーションを図れる能力が何より求められています。
このようなドイツの就職事情を考えると、そもそも「大学へ進学するメリットはどこにあるのか?」と根本的な部分をまず考える必要性が出てくるわけです。