Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

話題

菜の花に埋まる巨大メロン 夢のような写真に9万人感動 担当者が語る設置のきっかけ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

実は32年前から地元の名物 「訪れる人たちを和ませよう」との思いが

 ある日突然現れたかのようにも思えるメロンのバス停。しかし実のところその歴史は古く、地元の方々から長きにわたって愛されてきたものです。今から32年前の1990年、長崎市を中心に行われた「長崎旅博覧会」を前に、長崎の玄関口だった当時の小長井町(現在は諫早市と合併)が「訪れる人たちを和ませよう」と考え、整備しました。

ミカンのバス停。オレンジ色と青空のコントラストが鮮やか【写真提供:諫早市商工振興部商工観光課】
ミカンのバス停。オレンジ色と青空のコントラストが鮮やか【写真提供:諫早市商工振興部商工観光課】

 種類はメロンの他に、イチゴ、ミカン、トマト、スイカの5種類。現在はバス停16基の待合室として設置されています。長崎県営バスの路線ですが、並走するJR長崎本線の長里駅から小長井駅間を経て、佐賀県の肥前大浦駅にかけて見ることもできるそうです。

 諫早市商工振興部商工観光課によると、このフルーツバス停のアイデアのモチーフになったのは、グリム童話の「シンデレラ」に出てくるカボチャの馬車。同課の担当者は「訪れた方からは、おとぎの世界に迷い込んだような感覚にさせてくれるという声などをいただきます」と観光客の反応を語ります。

イチゴのバス停もかわいい【写真提供:諫早市商工振興部商工観光課】
イチゴのバス停もかわいい【写真提供:諫早市商工振興部商工観光課】

 とはいえ、前述の通りこのフルーツバス停には30年以上の歴史が。再び脚光を浴びたことについては、驚きよりもまずうれしさがあるようです。

「地元の方々からすれば『なぜ今?』という感覚ですが、これがSNSの力といいますか、多くの方にきれいに写真を撮っていただけるのはうれしいことです。コロナが落ち着きましたらぜひとも足を運んでいただいて、メルヘンの世界に浸っていただければと思います」

 今回撮影したひらゆいさんも「いろいろなフルーツがあってどれもかわいかったです」とすっかり魅了された様子。メロンのバス停も含まれるひらゆいさんの作品はインスタグラム(yuip.photo09)でも見ることができます。また、ひらゆいさんの作品が掲載された写真集「地元写真家がいちばん見せたい にっぽんの絶景」(玄光社)も発売中。これからも素敵な写真で多くの人を楽しませてくれそうです。

※バス停(標示柱)から10メートル以内は、道路交通法の規定により駐停車禁止です。路線バスの安全な運行及び交通事故防止のためにも、バス停付近への駐停車はおやめください。また、撮影の際は周囲の環境に対する十分配慮をお願いします。

(Hint-Pot編集部)