制作活動の中心は食べ物には少ない青色の追求

　Yasさんにとって、写真撮影と絵を描くことは切っても切れない関係。美しい絵を描くためには、まず美しい写真を撮る必要があるそうで、今回のプリンもモチーフとなった4枚の写真があります。それがリアリティのある描写を生み出す基礎となっているそうです。

　しかし、「食べ物の絵を描くのは画力を上げるために必要」という考えのYasさんにとっては足りないものがありました。それは人工的に作ったもの以外、食べ物には「青」が少ないことです。

「水面や空など、青は自然ならではの美しさなのではないか。地球が与えた最上級の美しさが『青』なのではないかと思っています。噴水、バスタブ、海や魚の泳ぐ水槽などを描く度に、食べ物には出せない美しさがあると思っています。水族館で撮った水の揺らぎの写真など、撮り溜めていた写真を見返していたら、人工物には出せない“水”という自然の美しさと水の独特の質感、揺らぎに強く惹かれました」

　Yasさんのインスタグラム（0_midnight_butterfly）には、青色をベースとした水面や花、ガラスといった作品があふれています。中でも揺れる水面の絵は秀逸。「青のイラストレーター」として発売されている画集「誰かが世界を青に染める実験をはじめた」も好評を博しています。今後も多くの人を驚かせ、感動させる作品を期待したいですね。

（Hint-Pot編集部）