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トイプードルの警察犬が誕生 岡山で初めて 「臭覚を生かした捜査に期待」
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容疑者の逮捕や行方不明者の捜索といった場面で、優れた嗅覚などを生かして捜査のお手伝いをする警察犬。大型犬のイメージが強いですが、実はさまざまな犬種が活躍しています。昨年末、岡山県では初めてトイプードルの女の子が「特別防犯対策犬」に任命され、注目を集めています。飼い主の井上暢恵(まさえ)さんと、岡山県警の担当者にお話を伺いました。
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先住犬のエースくんとともに町の安全を守ります!
岡山県で初めてトイプードルの警察嘱託犬が誕生しました。選ばれたのは、美咲町で飼い主の井上暢恵さんとともに暮らす、6歳になる女の子「ハンナ」ちゃん。愛らしい名前には“女神のよう”などの意味が込められ、甘えん坊だけど真面目な性格が家族から愛されています。
ハンナちゃんは生まれたばかりの頃、井上さんの娘さんと暮らしていました。しかし、娘さんの留学が決まったことから引き取ることに。井上さんの家には、警察嘱託犬として活躍している6歳のラブラドールレトリーバーの男の子「エース」くんが先住しており、訓練の様子を見ていたハンナちゃんはいつしか真似をするようになりました。井上さんはその様子を見て、「警察犬の素質があるかもしれない」と警察犬審査会を受審することを決めたそうです。
昨年11月に実施された審査会では、シェパードなどの大型犬47頭とともに、一般捜索犬の実技審査である「足跡追及」「臭気選別」「服従」に挑戦。岡山県警が「嗅覚などにおいて警察犬としての能力があると判断」したことから、現在、岡山県に34頭いる警察嘱託犬のうちの1頭に決定しました。
同県警の担当者は「逃走犯人の追跡や行方不明者の捜索において、他の大型犬と同様に力を発揮していただきたい」と期待しています。
3月3日に開かれた委嘱式には、4年目のエースくんとともに出席したハンナちゃん。2023年12月31日までの間、警察嘱託犬として鋭い嗅覚を生かした捜査の他、犯罪抑止や交通安全を呼びかける啓発活動などに参加していくそうです。
(Hint-Pot編集部・西村 綾乃)