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料理がうますぎる元サッカー代表選手 タイのお刺身3種盛りを伝授 手さばきに驚き!
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タイの刺身3種盛り タイの見分け方と実際の手順を解説
今回は、新鮮なタイを使って刺身の3種盛り合わせを造りました。タイの選び方のポイントは、“目”です。白く濁っているものは論外ですが、新鮮なタイには光沢があります。また、身は幅があって分厚いものがおすすめです。
<タイの刺身3種盛りの作り方>
【1:準備】
僕は料理の前に、必ず包丁をとぎます。これをやるのとやらないのとでは、まったく切れ味が違いますよ。
【2:ウロコはがし】
ウロコが残っていると、お刺身にした時の口当たりが良くないので、ここでしっかりと丁寧に取り除いていきます。ウロコはがしを持っていない方は、ペットボトルのキャップでも代用可。飛び散りが気になる方は、大きめのビニール袋の中にタイを置いてからはがすと防ぐことができます。
【3:内臓の処理】
僕の場合はまず、エラの周りにうまく包丁を入れてからエラを取り出します。その後でエラからまっすぐ腹に向かって切れ目を入れて内臓を取り出します。
【4:カマ(頭部)】
胸ビレから腹ビレの間のギリギリのところに包丁を入れていきましょう。タイは少し骨が硬いので包丁を持った手の甲を逆の手でポンポンと少し叩いて骨を切り落とします。
【5:血合い】
ここは重要ポイントです! 魚の血液が臭みの原因になったり、味を悪くしてしまったりするので、血合いはきれいに洗い流しましょう。布で拭き取っても取れますが、タイの場合はブラシを使った方がきれいに取れます。血合いを取り除いたら、まな板も洗って水気をしっかりと拭き取ります。
いよいよ3枚おろし 仕上げの「昆布締め」と「あぶり」もしっかりと
【6:3枚おろし】
背骨に向かってまずはお腹から包丁を入れて、中骨に沿って切り込みを入れていきます。次にタイの向きを変えて背ビレの上に包丁を入れて、同様に中骨に沿ってまた切り込みを。
きれいにおろすポイントは、中骨にガツガツと包丁の刃を当てながら丁寧に少しずつ切り込みを入れていくこと。そして中骨と身を切り離す時は、包丁を持っていない方の手が重要です。尾ビレをしっかりと持って、包丁は頭の方に向かって身と中骨を切り離し、最後に尾ビレ部分の皮を切ります。魚をひっくり返して、同様に行えば3枚おろしの完成です。
【7:腹骨】
3枚におろした後は、腹部分にある骨を切り取ります。手で触ると骨があるのが分かるので、包丁の刃を斜め上にして骨に当てながら腹骨をそぎ取ります。
【8:中骨】
タイは中骨が抜けない魚です。手で触ると中骨を感じられるので、その中骨に沿ってまっすぐ背と腹に切り分けて中骨を外します。できるだけ中骨の際辺りに包丁を入れるのがポイントです。これでサクが4枚出来上がります。
【9:皮引き】
皮を引くのが一番難しいかもしれません。尾ビレ部分の皮と身の間に包丁の刃を入れて、包丁は置きっぱなしにして、皮を引きながらはがしていきます。どうしても難しい場合は皮を残したままで、皮の上にキッチンペーパーを敷いて上から熱湯を軽くかける湯引きをしてあげるといいかもしれません。
【10:昆布締めとあぶり】
昆布締めには塩と日本酒(もしくは料理酒)を使います。まず、適度な大きさにカットした昆布を日本酒で軽く湿らせて、塩を少し振りかけましょう。昆布でお魚を挟んでラップでしっかり巻いて冷蔵庫で約1時間寝かせます。この時に少し重しを置いてあげると、昆布の味が魚に浸透しやすくなりますよ。
「1時間も待てない!」という方は、先に切り身にしてから昆布で締めると時間を短縮できます。また、あぶりは残したままの皮をバーナーで軽くあぶればOKです。
【11:盛り付け】
大根のツマと大葉を盛り付けた上に10の昆布締めとあぶりを盛り付ければ、「タイの刺身3種盛り」の完成です。ちなみに今回は、大根のツマの代わりに海藻のエキスで作られた麺状の食材を使用しました。
楽しみながらいろんな料理にしていけるのが、魚料理の醍醐味。カマや中骨周辺などはあら汁や煮付けに使えるので、切り身で買うより、1尾丸ごと購入して、自分で切り分けて料理するのがおすすめです。初めての方はまずは楽しみながらトライしつつ、慣れてきたら、いろいろな魚料理にチャレンジしてください。
1985年9月6日生まれ、静岡県出身。サッカー強豪校である清水商業高校卒業後、当時の「ジェフユナイテッド市原」に加入。2008年にはスコットランドリーグの名門クラブ「セルティックFC」へ移籍。中村俊輔選手とともにプレーした。2010年帰国後は「柏レイソル」「ヴァンフォーレ甲府」などでプレーし、現在は神奈川県社会人リーグ1部の「はやぶさイレブン」に所属。
(Hint-Pot編集部・出口 夏奈子)