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どうぶつ

山中に遺棄されていた茶トラねこを3万人が応援 保護した人が“まずやるべきこと”とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

発見したら速やかに通報を 捨てねこ保護時に知っておくべきこととは

カーテンの裏が落ち着くご様子【写真提供:ももぴ(@saitoummp)さん】
カーテンの裏が落ち着くご様子【写真提供:ももぴ(@saitoummp)さん】

 連れ帰ったねこのケアと同時に、保護主さんにはもう1つ行ったことがあります。それは地域の動物愛護センター(保健所)への連絡です。動物愛護管理法に基づき、ねこを捨てる(遺棄する)行為は1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されますが、発見者にも通報の義務があります。連絡をせずむやみに引き取ると犯罪になる場合があるので、注意が必要です。

 保護主さんが暮らしている新潟市の愛護センターでは、明らかに遺棄だと分かる場合、保護登録の連絡をすると自動的に警察にも報告されるシステムだそう。

「通報するとねこが殺処分されてしまうかもしれない……と心配される方もいらっしゃると思いますが、警察への通報は必須です。知識や経験がない人がねこを保護するのは難しいものですし、地域にもよりますが警察に連絡をすればそのまま引き取ってもらえ、最近は保健所ですぐ殺処分されるケースも減っています。そのため、放置するよりねこの生存率はグンと上がると思います」

 連絡を済ませたところ、翌日には警察から連絡があり、事件として調書を取ることになりました。保護主さんによると、警察の担当者が良い人だったため、ねこの負担にならないようとても気を遣ってくれているそう。そうしてしばらくの間、保護主さんの元で預かることになりました。

「保護したその晩にきちんとトイレをしてくれたので、きれい好きで賢い子だなと感じています。現状は3キロ弱とかなり痩せており、またひどく怯えた様子なので、改善されるまではお世話をさせてもらって、健康になったら里親さんを探す予定です。今のところ飼う予定はありませんが、里親さんが見つからなかったら生涯一緒に暮らす覚悟ではいます」

 保護から4日経った現在でも、保護主さんが様子を見に行くとすぐ物陰に隠れてしまいます。それでも、手からならごはんを食べてくれるなど、元飼いねこらしい反応も。暗いところが好きなようで、ベッドカバーの下やカーテンの裏では、少しリラックスした様子も見せているそうです。

 すべてのねこが幸せな生涯を送れるよう、お迎えの際には一生にわたって責任を持てるのか、今一度考えてみることが間違いなく必要です。そして、無責任な飼い主の被害に遭う不幸なねこが1匹でも減るよう、願ってやみません。

○取材協力:ももぴ(@saitoummp)さん

(Hint-Pot編集部)