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急激な減量に警鐘も キム・カーダシアンが歴史的ドレスを着用し物議
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米ニューヨークのメトロポリタン美術館で現地時間5月2日、ファッションの祭典「メットガラ」が開催された。各界のセレブリティがドレスコードに合わせた豪華絢爛なドレスをまとい集結する中でも、特に話題になったのは同イベントの常連であり、毎回度肝を抜く驚きの衣装で注目を集めるキム・カーダシアンだ。何と今年はマリリン・モンローの歴史的ドレスで登場。ルックを完成させるまでの苦労を語ったが、現地では物議を醸しているという。
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「世界で最も高価なドレス」を着用する苦労を語ったキム
昨年は、メットガラのドレスコード「American Independence(アメリカの独立)」に合わせて、黒のストレートヘア以外をすべて黒布で覆った黒子スタイルで姿を現したキム。今年のドレスコード「Gilded Glamour(金色に飾られた魅力)」に選んだのは、映画史上最も偉大な俳優の1人で、米国の女神とも崇められるマリリン・モンローの象徴的なドレスだった。
そのドレスは1962年、当時の米大統領ジョン・F・ケネディ氏45歳の誕生日を記念した祝賀会においてマリリンが着用したもの。2500個ものクリスタルがキラキラと光るヌーディなドレス姿で「ハッピーバースデー・ミスタープレジデント」と艶めかしく歌う様子は伝説になっている。
2016年、このドレスは競売にかけられ、世界中の奇妙なアイテムを収集している「Ripley’s Believe It or Not!」博物館によって480万ドル(約6億2450万円)で落札された。この落札額はギネス世界記録に認定され、「世界で最も高価なドレス」と呼ばれている。
そんなドレスをメットガラで着用するにあたり、キムは博物館から現物をレンタル。多くのガードマンに囲まれ試着に臨んだが、入らなかったことから必死に減量したことを明かしている。
さらに当日は黒髪をブロンドに染めてマリリンになりきった姿で登場。とはいえ、キムがその希少な現物のドレスを着用したのはほんの短い時間のみで、その後のイベントにはレプリカのドレスに着替えて参加している。
価値あるドレスを着用したことや無理な減量に専門家たちから批判の声
ところがこのドレス、現地では少々物議を醸しているようだ。米大衆紙「USAトゥデイ」は、「キム・カーダシアンはメットガラでマリリン・モンローのドレスを着て唖然とさせた。しかし、その代償は?」というコラムを掲載。3週間で約7.3キロの過酷な減量を行ったキムに対し、近年社会問題となっているダイエット文化を「美化している」ととらえ、ファッション専門家やSNSユーザーから批判が挙がっていると報じている。
また、米誌「ピープル」に対し、ファッション工科大学のジャスティン・デ・ヤング博士は「無責任で不必要だった」と主張。博士は「米国の歴史を象徴する作品が、このようにエゴの押しつけや写真撮影のためだけに破損の危険にさらされるべきではない」と語った他、「オリジナルのドレスに合うように極端な食事制限をすることは、現代よりも1960年代の理想に沿った残念なメッセージです」と続けている。
さらにマリリン・モンローの研究家でコレクターのスコット・フォートナー氏も、このドレスがマリリンただ1人のために特注されたものであり、歴史的にいかに価値があるかを同誌に証言。サイズの違うキムが着用したことで、生地や縫い目にストレスがかかったことを懸念し、実際にはキムが背中のジッパーを閉じ切ってはいなかったのではないかと推測している。
ちなみに米情報サイト「TMZ」は入手したキムの試着中の動画を公開。レッドカーペットでファーのガウンを羽織っていたのは、ジッパーが閉じなかったからだと報じた。
(Hint-Pot編集部)