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マスクメロンが“高級贈答品”になる理由とは 追熟を待つのは常温で 完熟のサインは?
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教えてくれた人:和漢 歩実
栄養は? リンゴやバナナとの比較
日本食品標準成分表2020年版(八訂)より、メロン(露地)の可食部100グラムあたりを、同じく人気のリンゴやバナナと比べてみましょう。
○エネルギー
メロン:45キロカロリー
リンゴ:53キロカロリー
バナナ:93キロカロリー
○炭水化物
メロン:10.4グラム
リンゴ:15.5グラム
バナナ:22.5グラム
○ビタミンC
メロン:25ミリグラム
リンゴ:4ミリグラム
バナナ:16ミリグラム
○カリウム
メロン:350ミリグラム
リンゴ:120ミリグラム
バナナ:360ミリグラム
○水分
メロン:87.9グラム
リンゴ:84.1グラム
バナナ:75.4グラム
メロンは低カロリーで炭水化物も少なめ。またビタミンCを含む一方、体内の余分な塩分を排出する助けになるカリウムが多いという特徴もあります。また、リンゴやバナナと比べて水分が多いので、暑い季節においしく感じるフルーツです。
メロンの追熟のコツ 食べ頃の見分け方
購入してきたメロンがまだ完熟していない場合は、追熟(ついじゅく)が必要です。熟すまでは、冷蔵庫ではなく常温で保存するのがポイント。冷蔵庫保存では温度が低すぎて追熟が進みません。また冷やしすぎると風味が落ちるので、食べる2~3時間前に冷やしましょう。
メロンの食べ頃を見分けるのは、つるの色がポイントです。茶色く乾燥してくると完熟のサイン。この他にも香りの強さや底の部分のやわらかさなどで食べ頃を判断できますが、品種によっては変わらないものもあります。
食べきれない時は、適当な大きさにカットしたものを冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存すると良いでしょう。無糖ヨーグルトと牛乳、あるいは豆乳と混ぜてスムージーにすると、カルシウムやタンパク質も摂れておいしいですよ。
食べ頃を過ぎると、発酵して風味が落ちます。ぜひ逃さずにいただきたいですね。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾