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ダービー優勝から29年経過した名馬の今 32歳でも健在の姿にファン感動 「臨戦態勢」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・瀬谷 宏

光り輝く馬体を誇示するウイニングチケット【写真提供:うらかわ優駿ビレッジAERU(@aeru_joba)】
光り輝く馬体を誇示するウイニングチケット【写真提供:うらかわ優駿ビレッジAERU(@aeru_joba)】

 現役時は時速60~70キロ前後で疾走するスピードだけでなく、美しい馬体でもファンを魅了するサラブレッド(競走馬)。現役を引退してから四半世紀以上が経過しているにもかかわらず、美しい馬体で注目を集めている名馬がいます。その名はウイニングチケット。競馬のオールドファンの胸を熱くさせ、今話題のゲームアプリでは人気キャラクターとして再脚光を浴びている“レジェンド”です。繋養先のうらかわ優駿ビレッジAERU(北海道浦河郡浦河町)がツイッターに投稿した最近の姿は、今も美しく光り輝く馬体などで大きな話題を呼んでいます。同施設のスタッフに詳しいお話を伺いました。

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1993年の日本ダービーで優勝したウイニングチケット

 5月29日に東京都府中市の東京競馬場で行われる、中央競馬最高格付けのGI競走・第89回東京優駿(日本ダービー)。競馬に詳しくない人でも「ダービー」の名称は耳にしたことがあるでしょう。今年は2019年に生まれた7522頭のサラブレッド3歳馬の最終決戦。昨年6月以降にデビューし、最終関門をくぐり抜けてきた18頭の優駿がゲートインの瞬間を待っています。

 競馬界では「ダービーは運のいい馬が勝つ」という格言もありますが、やはり実力なしでは競馬界最高の栄冠は掴めません。過去88頭のダービー馬にはそれぞれドラマがあり、すべてがファンにとっては語り草。その中でも多くのファンの記憶に残っているのが今回ご紹介するウイニングチケットです。

 ウイニングチケットは1993年、「皇太子殿下御成婚奉祝」の副題が付けられたダービーで優勝。現役引退後は種牡馬として活躍しました。2005年秋に種牡馬を引退した後は功労馬としてうらかわ優駿ビレッジAERUに迎えられ、一般の方も見学可能なエリアなどでのんびりと余生を過ごしています。最近は大人気スマートフォン向けゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」のキャラクターとしても登場。現役時の活躍を知らない年代のファンからも熱い注目を集めています。

 競走馬の寿命は25歳前後といわれていますが、ウイニングチケットは現在32歳。1993年のGIジャパンカップで優勝したレガシーワールドが昨年8月にこの世を去ったため、生存する日本のGI優勝馬としては最年長です。

 そんなウイニングチケットの近況を、うらかわ優駿ビレッジAERUは公式ツイッターで公開。人間の年齢に換算すると100歳を超えている高齢馬ながら、黒鹿毛(くろかげ)の馬体がピカピカに輝いています。同投稿には「#ツヤ出しや濡れタオルでは拭いてない」「#ブラシかけただけ」などのハッシュタグが付けられ、「何でそんなツヤツヤなの」と絵文字入りのメッセージも添えられました。

 この投稿には多くのファンが反応し、8000件を超える“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「黒光りした素晴らしい馬体」「そのままダービー出られそう」「仕上がってんなぁ」「GIファンファーレでも聞こうものなら臨戦態勢に入りそう」と迫力ある馬体に魅入られた人たちからの声が続々。「普段からのお手入れが行き届いている証拠」「おじいちゃんツヤツヤで本当かわいい」とお世話をするスタッフへの感謝の声も寄せられています。