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車内での熱中症に要注意 炎天下で高温になった場合の対処法は?
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まだ5月下旬にもかかわらず、夏本番を思わせるような陽気が続く日本列島。梅雨入り前の好天とあって、レジャーなどに出かける人も多いでしょう。そんな中で気をつけなければいけないのが熱中症です。特に車で外出する人は、車内温度の急激な上昇に最大限の注意を払う必要があります。車内が高温になってしまった場合は、どのように対処したら良いのでしょう。
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炎天下に置かれた車内の温度は15分で危険レベルに
今年は5月に入ってからも寒暖差に悩まされ、着るものや体調管理に苦労させられたという声が聞かれました。そうした状況で急激な気温の上昇があると体が慣れていないため、熱中症になるケースが増えるのもこの時期の特徴です。
消防庁によると、5月16日から22日までの1週間、熱中症で救急搬送された方は全国で349人。涼しい日が多かった前週が220人だったことと比較しても、増加傾向にあるのが分かります。
日差しが強くなっていくこの時季は、車でお出かけする人にとっても悩ましい季節です。乗車中は窓を開けたり、エアコンをつけたりすることで車内温度の急上昇を防げますが、駐車中は要注意。直射日光が当たる場所に駐車しておくと車内の温度は一気に上がります。
一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が実施した車内温度の検証テストによると、気温35度の炎天下に窓を閉めきった状態で駐車した車内は、エンジン停止後からわずか15分で人体にとって危険なレベルに達するのだとか。気温が30度前後になる、初夏でも油断はできないことが分かります。
こうした状況下で車内に置き去りにされた乳幼児が命を落とすという痛ましいニュースも聞きます。また、体温調節機能が低下してくる高齢者も暑さを自覚しにくくなるだけに、やはり長時間の車内待機は避けた方がいいでしょう。
もちろん、炎天下で駐車しておいた車にすぐに乗るのも危険です。その際の対処法として警視庁警備部災害対策課(@MPD_bousai)では「そんな時は窓をすべて開き、エアコンをオート・LOW(最低温度)・外気導入にしてみてください」と推奨しています。この状態でさらに数分走ると効率良く温度を下げることができるそう。その後は外気循環にしたままでは冷気が逃げてしまうため「内気循環に戻すのを忘れずに!」とも付け加えています。
直射日光が避けられるため、車の運転中は屋外にいる時よりも熱中症対策をおろそかにしてしまいがち。エアコンを過信していると、乾燥により気づかないうちに脱水症状に陥っていることもあるそうです。
外出時はこまめな水分補給やサンシェードなどで直射日光を避けるなど、対策を十分に行ってください。また、めまいや立ちくらみといった体調の変化を感じた時は、ただちに運転を中止して安全で涼しい場所に停車し、体を休めてください。
(Hint-Pot編集部)