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どうぶつ

元保護ねこが“作った”ダメージジーンズ 世界で1本のデザインに「欲しい」の声殺到

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

ダメージ加工でセンスを光らせるこたろうくん【写真提供:こたぽん(@kotapom76)さん】
ダメージ加工でセンスを光らせるこたろうくん【写真提供:こたぽん(@kotapom76)さん】

「これぞ本物」と一部のファンを虜にしているダメージジーンズがあります。それは、ライオンやトラといった動物の爪痕や噛み穴を生かした、通称“ズージーンズ”。丈夫なデニム生地にダメージを加えるには鋭い爪や牙が必要そうですが、何とダメージ加工を得意とするのは猛獣だけではないようです。飼い主さんの部屋着をダメージジーンズ風に仕上げた1匹のねこ。シンプルなパンツをおしゃれに変身させた過程について、飼い主さんにお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

1日5~6回はジーンズを“バリバリ”するこたろうくん

 太もも辺りを中心に見事なクラッシュ加工が施された2本のパンツ。その上に誇らしげに横たわっているのは、推定年齢11歳の茶白ねこ「こたろう」くんです。お寺の住職さんに保護された元野良ねこで、飼い主さんにお迎えされたのは2017年のことでした。

 下に敷いているジーンズにダメージを加えた張本人のこたろうくん。こうして飼い主さんのパンツでバリバリと爪をとぐようになったのは、お迎えから1年ほど経った頃からだそうです。

「きっかけは特になく、こたろうが初めてパンツをバリバリした時にそのまま好きなようにさせていました。その日以降、毎日のようにバリバリしています。爪とぎは家の中に2つも置いてあってお迎え当初は使っていたのですが、今はまったく使っていません」

 こたろうくんがお気に入りのこの2本は、実は通常のジーンズよりもやわらかい生地だそう。爪をとぐのは1回につき10秒ほどで、それを1日に5~6回繰り返します。こうしてこたろうくんは、1年ほどかけて1本のダメージパンツを完成させました。

 ねこが飼い主さんの服で爪をとぐのは、自分の匂いをつけるためのマーキングの意味合いが強いといわれています。こうした行動は、甘えたい時や遊んでほしい時にその思いを伝えるためにしていることが多いそう。飼い主さんのことが大好きなこたろうくんは、その思いを伝えるためにバリバリしていたのかもしれませんね。

 飼い主さんは、ダメージパンツと写るこたろうくんの写真に「こたろうがこれまでに作成した、“猫バリバリダメージパンツ”でございます(2019年~2021年)」とメッセージを添え、ツイッターに投稿。すると、1万件もの“いいね”が集まるほどの反響を呼びました。

 リプライ(返信)には、「この夏マストなアイテム」「デザインが素敵!」「優秀なデザイナーさんですね」「ワイルドな作品ですね」「私にも作ってほしい」などの声が寄せられました。おしゃれな才能を開花させたこたろうくんに魅了される人が続出しています。

ベランダ用のサンダルもこたろうくんによるダメージ加工でおしゃれに【写真提供:こたぽん(@kotapom76)さん】
ベランダ用のサンダルもこたろうくんによるダメージ加工でおしゃれに【写真提供:こたぽん(@kotapom76)さん】

 現在、こたろうくんが製作した2本のパンツは、飼い主さんのお気に入りの部屋着として活用されています。また、パンツの他にもダメージ加工されたものがあるのか聞いたところ、ベランダ用のサンダルも変身させたそうです。

 ちなみに、こたろうくんは現在、新作のダメージパンツも製作中とのこと。日によってバリバリする場所が微妙に違うため、どんなダメージを入れるのかはこたろうくんにお任せしているそう。世界で1本だけのデザインが仕上がるのはワクワクしますよね。こたろうくんが手がけた作品は、飼い主さんのインスタグラム(kotapon_76)でも見ることができますよ。

 ただし衣類での爪とぎは、生地に爪をひっかけて思わぬ怪我につながってしまうことがあるので注意が必要です。また飼い主さんも、はいているパンツの上で愛猫が爪とぎをして、爪が貫通して自分の足に傷がついてしまった……とならないように気をつけましょう。

○取材協力:こたぽん(@kotapom76)さん

(Hint-Pot編集部)